2020年8月23日日曜日

欧州のイソシアネート規制強化

 欧州のイソシアネート規制強化の情報が有りましたので調べてみました。(機械翻訳です)

 欧州委員会は、ジイソシアネート類に関するREACH規則附属書XVIIを修正する
  2020年8月3日付け委員会規則(EU) No.2020/1149を公布した。発効日は、8月24日。

<一部抜粋>
 ジイソシアネートへの皮膚と吸入の両方の暴露による呼吸器感作が労働者の職業性喘息につながることを示しており、これは連合で重大な職業上の健康問題として識別されています。ジイソシアナートによって引き起こされる新しい職業病の年間数(5,000例以上と推定される)は、許容できないほど高いと考えられています。

内容の詳細は以下のリンクを参照して下さい。
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?qid=1597215844382&uri=CELEX:32020R1149

'74。ジイソシアネート、O = C = NRN = C = O、Rは不特定の長さの脂肪族または芳香族炭化水素単位

1。
次の場合を除いて、2023年8月24日以降は、それ自体で物質として、他の物質の成分として、または産業用および業務用の混合物として使用してはならない。
(a)
個々におよび組み合わせたジイソシアネートの濃度が0.1重量%未満、または
(b)
雇用主または自営業者は、産業または専門家のユーザーが、物質または混合物の使用前に、ジイソシアネートの安全な使用に関するトレーニングを正常に完了していることを確認します。

(6)
RACは、物質または混合物中のジイソシアネートに設定された0.1重量%のカットオフ限界は、呼吸器感作性物質のカテゴリー1として分類された特定のジイソシアネートに存在する最低濃度限界に対応すると考えました。RACも一式文書に同意しました現在、ジイソシアネートの感作効果についての閾値が知られていないため、職業性喘息の限度を実施しても、職業性喘息の症例数を可能な限り少なくするのに十分ではないという提出者

正確には原文を参照して下さい。


2020年8月22日土曜日

マイクロカプセル飛散の季節変動:自宅2階ベランダで測定

 自宅2階ベランダに椅子を置いて、その上にエアクオリティモニターを置いて5分間隔で連続測定した値をグラフにしたものです。1月から4月にかけて我が家に飛んで来る微粒子が多くなっています。

 電子顕微鏡用の両面テープを置いて微粒子を収集しPCマイクロスコープで見ると、たまに花粉や砂粒と思われる物が見つかりますが、ほとんどがマイクロカプセルやその破裂した破片や内容物です。

1.積み上げグラフによるPM2.5とPM10季節変動
 PM2.5の赤が表示で見える値より実際には高いのですが、うまく表示されません。データが細かすぎるせいかも知れません。PM2.5とPM10を足した包絡線の値は有っていますので、その傾向をご覧ください。

1月から4月頃に掛けて多く、2月の初めが一番多くなっています。この頃、外の臭いもひどく、我が家の周り半径100m位が柔軟剤のいやな臭いに包まれています。この頃肺炎になったり、喉をやられて声が1週間出なくなった事もあります。





























 なぜこの時期に微粒子が沢山飛ぶのか疑問でしたが、臭いが特にひどくなるのが雨の後で晴れた次の朝とか、ぐっと冷え込んで逆転層が起きる時で、温度の変化が関係している気がします。
5分毎に計測した温度グラフを見ると温度変化の振れ幅が微粒子の量と同じ傾向である事が分かります。なお、この温度は直射日光の当たる所で測定していますので、気温より高くなっています。

 湿度もグラフにしたかったのですが、湿度計が2台共おかしくなってしまいました。恐らく湿度センサー表面にびっしりとマイクロカプセルがこびりついて正しく測定出来ない状態と推測しています。













PM異常な朝:2種類のPM測定方式を比較

 筑波山登山の日、帰ってきて夜になると自宅2階ベランダのPM測定値が徐々に上がってきていたので次の日も続いて見る事にしました。

 2階ベランダには2種類の測定方式の違う測定器を置いていたので、2台の計測器の違いについてもこの際比較してみる事にします。

 その結果、土曜日朝6時をピークとする異常な値が2台共記録されていました。数年間にわたる観測の結果、金曜夜から土曜の朝にかけて我が家の周囲では臭いがひどくマイクロカプセルの飛散もひどくなる傾向が分かっています。

 我が家の周りの新興住宅は共稼ぎが多く、金曜夜に洗濯をして夜干し、または土曜の早朝に洗濯して干す家が多い為と思われます。今回は土曜の朝の近所ウォーキングは疲れて行かなかったので洗濯物の状況が確認出来なかったのが残念です。


1.エアクオリティモニターによる測定


Bluetooth エアクオリティ モニター REX-BTPM25V
ラトックシステム株式会社製

PM2.5センサーにはシャープが開発したセンサーを使用
粒径が小さいほど慣性が弱い性質を利用し、PM2.5以下の粒子だけがフォトダイオードの前を通過する「バーチャルインパクタ方式」と呼ばれる構造の小型分粒器を使用

有効範囲25 ~ 1000μg/m3
方式光拡散方式
本製品ではPM10の計測値にPM2.5を含みません。(PM2.5とそれより大きな粒子の飛散濃度を分別計測)
花粉・ハウスダスト等、飛散している物質を判別することはできません。

以下、PM2.5センサーの図解(シャープの資料より)































 慣性で微粒子を分けてLEDのスペクトルの比較的広い光で散乱光をフォトダイオードで見るので、ほとんど透明なマイクロカプセルやその内容物を検出し易いのかも知れません。

 微粒子が徐々に増える(カプセルが徐々に崩壊して居る?)時はVOCが上昇しています。そして、微粒子が急激に増えた後徐々に減っていく時は、VOCが急激に下がっています。


2.Air Quality Monitor Atmotube PROによる測定
NotAnotherOne.Inc

レーザー散乱方式(MIE理論)による測定
PM100.310.0㎛)
PM2.50.32.5㎛)
PM1.00.31.0

PMの標準的な精度
0〜100μg/m³±10μg/m³
100〜1000μg/m³±10



















NotAnotherOne.Incの「Atmotube PMセンサーはどのように機能しますか?」より

































 レーザー光の様な鋭いビームで検出しているのでほとんど透明なマイクロカプセルの大きな成分(PM2.5やPM10)は検出し辛いのかも知れません。実際マイクロカプセルの太陽光反射を見ると或る特定の角度で鋭くレーザービームの様に反射しているのが分かります。

 VOCについても前の測定結果と真逆の傾向を示しています。VOCセンサーは、センサーによってガスの種類毎の感度が異なるというのを聞いたことが有ります。ピーク前半と後半で発生するガスの種類が異なっているのかも知れません。この辺りはクロマトグラフでガスの種類を分析をしないと分かりません。


3.VOC(正確にはTVOC)測定値について
 両者の仕様を調べて見ると以下の様に差が有ります。これ以上は化学の専門知識が無いと分からないので諦めます。

<エアクオリティモニターの仕様>
検出物質アルコール、アルデヒド、ケトン、有機酸、アミン、脂肪族および芳香族炭化水素
方式半導体方式
本製品で計測できるのはVOCの総量です。物質を識別することはできません。また物質や濃度によっては、検知できないことがあります。

<Atmotube PROの仕様>
 ガスにさらされると導電率が変化するMOxベースの(金属酸化物)VOCセンサーを利用しており、これらの変化を外部で測定および分析できます。

 ISO16000-29によると、6種類のVOCミックスは、VOC7種類のグループ、つまり芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、テルペン、ハロゲン化物、エステル、ケトン、アルデヒドに分類できるという考えに基づいています。安定性が低いため、アルデヒドは省略されていることに注意してください。他の6つのグループのそれぞれについて、トルエン、n-デカン、αピネン、p-ジクロロベンゼン、酢酸ブチル、メチルi-ブチルケトンなどの代表を1つ選択しました。

 ガスセンサーは、エタノールを使用して校正されています。


 最後に、VOCの値は数百ppbというレベルなので、この中に2ppbとかの猛毒でアラームレベルのイソシアネートが含まれていても残念ながら分かりません。

2020年8月21日金曜日

筑波山のマイクロカプセル

 筑波山へ花の写真を撮りに行くついでに、リュックに計測器をぶら下げてPM2.5等の微粒子を1分おきに測定してみました。

使用測定器:Air Quality Monitor NotAnotherOne.Inc Atmotube PRO
PM10 (0.310.0㎛)
PM2.5 (0.32.5㎛)
PM1.0 (0.31.0

 また、微粒子が何かを確認する為に、計測器の上部に電子顕微鏡で使用する特殊な両面テープ(真っ黒で表面が安定している)を貼って、そこに落ちてくる微粒子を収集し後で顕微鏡で撮影しました。


<その日一日の微粒子の変化>
 最初にその日の一日の計測データです。どの場所が微粒子が多いかに注目です。

 最初に自宅2階ベランダに置いて外気を測定していました。一旦室内に持ってきてからリュックに付け、車に積んで登山口に向かいます。自宅室内の微粒子は非常に低い状態です。

 登山準備のため虫よけスプレーを車から離れて使用しますが、それでもVOCを高い値で計測しています。

 この先の登山道の様子は下のグラフに続きます。

 登山を終わって自宅へ戻りリュックを玄関に置いていると徐々に下がり、部屋の中に移すと急激に下がっています。室内で18時台にピークが出ているのは、台所で調理をしている影響です。

 その後2階ベランダへ計測器を戻すと値が上がっていきます。次の日の様子は次回の投稿へ続きます。






























<筑波山登山中のみのデータ>

 その後、沢沿いを登り、男体山山頂まで行ったら女体山への尾根伝いの連絡路を通って女体山の山頂直下まで行き、尾根をキャンプ場まで下り、林道を戻るルートです。

 沢沿いを登っている途中で、きつい柔軟剤臭の二人連れに追い付かれて登山道に柔軟剤臭が充満し、我々が先に行っても臭いを感じるので、裏道に避難しました。この部分が微粒子が上昇している部分です。

 登山中は衣類に付着している柔軟剤のカプセルが体温上昇・汗とダブルに効くので盛んに破裂して強烈な臭いを出します。そして、谷底を行く様なコースだとこの臭い(破裂したカプセルの内容物やかけら)がいつまでも漂いなかなか消えません。

 四阿で臭いの元が行き先を変えたので、ここで離れました。この後は風の良く通る尾根で、すれ違い時に盛んに柔軟剤臭を感じましたが計測値として出ませんでした。





























<計測された微粒子は何か?>
 登山開始時に両面テープの保護紙を剥がして、登山終了時にはサンプル管のガラス瓶に入れて持ち帰り、自宅に帰ってからPCマイクロスコープで撮影した画像です。細かなかけらのみは省略して大きな塊になっている物のみ紹介します。大半がこの様なマイクロカプセルの破裂した残骸でした。

 ここではっきり見える小さな点がPM2.5と呼ばれる2.5㎛以下の粒子です。やっと見えるごく小さな点はPM1.0と呼ばれる1㎛以下の粒子です。この2種類の小さな粒子は肺の奥深く効率よく入り込み、血液にまで入って、赤血球より小さいので脳関門や胎盤を通過し脳や胎児に影響を与えると言われています。
20200822095855 1000倍

































20200822095928 1000倍
20200822100612 1000倍
まだカプセルの殻の部分が残っている

































20200822101022 1000倍

20200822103111 1000倍

2020年8月17日月曜日

病院へ行った後、車の中もマイクロカプセルだらけ

 車のハンドル根本のカバー(駐車灯のスイッチが有る部分)はシボが掛かってない(プラスチックに細かなつや消し模様が無い)ので、ホコリが目立ちます。

 今回、2回連続して病院通いで車を使った後でこの部分を見るとキラキラ光った無数の小さな点が見えました。(下の写真 2020.07.28撮影)

 これでは光る物が何か分からないので、電子顕微鏡で使う導電性の両面テープ(表面が非常に安定している)を押し付けて物体をくっつけ、PCマイクロスコープで見てみました。































以下は大きなマイクロカプセルが潰れた物と思われます
20200728154816 1000倍


































 破裂したマイクロカプセルの殻の部分(ひものような長い物)、そこから出てきた子供のカプセル、更に小さなつぶつぶのカプセルが見えます。小さな粒は数㎛から1㎛以下の物で、これを吸いこむと肺の奥深く入ると言われています。
20200728141954 400倍

































子供のカプセルや更に小さな粒々が見えます。
20200728160228 1000倍


































20200728155955 1000倍

































分解中のマイクロカプセルでしょうか
20200728142409 1000倍

繊維くずの表面にびっしりと小さな粒々のマイクロカプセルがくっついています。
20200728143409 1000倍

 活性炭のマスクをして病院へ行き、自宅に戻ってマスクを外すと全身が柔軟剤臭くなっています。直ぐに着替えて手・目・顔を洗っていますが、衣類に付いた他人のマイクロカプセルがこれほど車の中にも飛んでしまっているとは驚きです。

2020年8月11日火曜日

福島県矢祭町:八溝山茗荷林道での測定

 ほとんど人が通らない林道(一般車通行不可)へ花の写真を撮りに行きましたので、ついでにリュックに測定器をぶら下げて、微粒子とVOC(揮発性有機化合物の合計値)を測ってみる事にしました。

 出発する時にちょうど1組2名が帰ってきて、その後終点で折り返す迄誰にも会いませんでした。帰りは1組3名と1名に会っただけです。

 結果は下のグラフの様に、山の中の澄んだ空気とは裏腹に意外とPM、VOC共に下がりませんでした。ずっと川沿いの谷部が続くので空気がよどみやすいのかも知れません。車で一般車行き止まりの所まで行く途中に伐採作業中でしたのでその影響か、はるか遠くから飛んで来た物かは分かりません。

使用測定器:Air Quality Monitor NotAnotherOne.Inc Atmotube PRO
PM100.310.0㎛)
PM2.50.32.5㎛)
PM1.00.31.0

 微粒子で特徴的な事は、PM1.0(測定器の下限0.3㎛~1.0㎛)が大半を占める事です。
VOCで最初高い所から下がっているのは、虫よけスプレーの影響です。かなり離れた所でスプレーしても、車のトランクに置いた測定器は感じます。