2022年1月14日金曜日

歯科検診で電車の中の微粒子とVOCを測定:つくばエクスプレス車内の地下区間で微粒子高い

 歯科検診を半年ごとに受けていて、虫歯も歯周病も無く全ての歯が残っています。馴染みの歯科医は以前の職場の近くで電車を乗り継いで行く必要が有ります。

 私は腎機能が低いのでコロナの感染爆発で行くのをためらっていましたが、収まっていた感染がまた増えてきたので、今しかないので電車を乗り継いで検診に行く事にしました。

 以前、電車の中に有毒ガス検知器を持ち込んで何度か測定した事が有りますが、ポンプ音が大きく周りの人とトラブルになるといけないので、今回は浮遊微粒子とVOCのみ測定してみました。

 最初のグラフは自宅を出てから電車をTX(つくばエクスプレス)⇔山の手線⇔横須賀線と乗り継いで武蔵小杉の歯科迄往復した時の測定結果です。微粒子の値が高いのは電車の中で、地下を走る時が高くなっています。横須賀線の地下に比べると、つくばエクスプレスの地下区間が際立って高いことが分かります。横須賀線が低いのは、トンネルに沿って風がかなり吹いていたので、その効果で低いのかも知れません。

 今回は調べませんでしたが、この微粒子を収集して顕微鏡で見ると、ほとんどが香料マイクロカプセルで、乗客の衣類から剝れて飛び散ったものと思われます。また、以前のイソシアネート測定でも微粒子と同じ傾向が有りました。(最後にデータ有り)

 今回測定に使用したのは米国製のAtmotubePROで、詳細は以下のリンクを参照して下さい。

https://help.atmotube.com/technical/1-atmotube-specs/


<全体を通しての測定グラフ>


 つくばエクスプレスの往路のみを詳しく見ると、浅草~秋葉原に大きなピークが有り、また六町から北千住の地下区間も高くなっています。これはイソシアネートの測定結果と同じ傾向です。VOCは発車した時は少ないですが、乗客が増えてくると上昇していますが、ガスの成分は分かりません。




 下のグラフは帰りのつくばエクスプレスの測定結果です。電車が発車した時に一旦下がっていますが、空調のせいでしょうか?
















-------------------参考-----------------

以下は2018年1月27日に神田まで電車で行った時のイソシアネート測定結果です。

全体は以下のリンクを参照して下さい。イソシアネート検出テープの呈色反応画像も有ります。

http://mukouryou.blogspot.com/2018/02/22.html

<往路の測定グラフ>

 地下区間でイソシアネートが高くなって職業病予防レベルの1ppbを越えてアラームが鳴りました。

















 <復路の測定グラフ>

復路も同じような結果です。

















 歯科検診の結果は今回も問題なしで、クリーニングとフッ素を塗って終わりでした。フッ素塗布は化学物質過敏なのに大丈夫か?という心配が有りましたが、何ともなくて検診の都度継続しています。

 2018年に左の腎臓をがんで摘出して腎機能も低いですが、私の場合症状は何も出なくて大丈夫でした。但し、CTを撮る時の造影剤は腎臓に負担が掛かるので使えないと主治医から言われています。

2022年1月11日火曜日

柔軟剤臭い夜:微粒子、VOC測定と微粒子の撮影

測定日: 2022.01.08(土)-09(日)

 今年も宜しくお願いします。昨年は義弟に続きトライボロジーと化学分析の師匠が亡くなり、喪中で静かなお正月でした。私は幸運にも腎細胞がんの手術後で3年生存率をクリヤして検査の間隔が半年ごとに伸びました。

 8日の夜に木戸を閉めようと外に出ると、石鹸に薬品が混ざった様な気持ちの悪い臭いがして頭がくらくらしてきました。測定器を見ると19:05頃からVOCが急上昇していました。

 この時、HCHO ホルムアルデヒドの測定器で外気を測ると、0.001㎎/㎥で全く問題有りませんでした。イソシアネートは測定用のカセットが冷凍庫に保管してあるので、常温に戻すのが間に合わず測定出来ませんでした。

 暫く微粒子の状態を見ていなかったので、収集して工業用顕微鏡で見てみる事にして、道路わきの門柱に収集用の電子顕微鏡用の導電性両面テープを置いて収集を開始しました。この時外に出ると目が痛い状態でした。

 常時外気は2台の測定器でモニターしているので、その時の結果をグラフにしました。最初の一号機は定点観測用でずっと同じ所で観測しています。自排局は自宅から約1kmの距離に有る県のPM10測定データです。

 測定方式が異なりますが、良く一致する時と、今回の様に一致しない時が有ります。場所による違いなのか、成分によって測定に差が出るのかはまだ分かっていません。今回は自排局(黄土色の線)が高い値を示しています。VOCは外気でこの様な数ppmの値が出るのは異常ですが、ガスの成分は分析しないと分かりません。頭がくらくらしてきたり、目が痛くなることから刺激性のガスと思われます。

<微粒子測定方式>

・我が家の測定    レーザー散乱方式(1分毎に測定) AtmotubePROによる

・県の自排局        ベータ線減衰方式(1時間毎に測定)

















 もう1台の測定器のグラフが下に有ります。この測定器は早朝4時から5時にかけてウォーキングの時には持ち歩いて、自宅周辺と北に約2km移動しながら測定した値です。
















 夜間から早朝にかけて微粒子の多い時間に我が家の門の所に飛んで来た微粒子を収集して工業用顕微鏡で撮影してみました。撮影方法は以下の様になります。一般の透過光を使う光学顕微鏡ではマイクロカプセルはほぼ透明なので見えません。














  枚数が多いですが、主な物を以下に紹介します。鉱物と思われる物は除外して、マイクロカプセルやその破片と思われる物を掲載します。これが空中を飛んでいるという事は、我々が吸って呼吸器に入っている恐れが有ります。