ページ

2018年9月20日木曜日

受動喫煙どころではない電車車中の香害:マイクロカプセルだらけ

 9月20日、退院後の診察の為に築地まで電車で出掛けました。最寄り駅の改札を入ってから地下鉄日比谷線築地駅で地上に出る迄の間の空気中に浮遊している物を捕集して顕微鏡で見てみます。

<捕集方法>
 黒い台紙上に両面テープを貼ったのを、鞄の取っ手の所にセロテープで止めておきます。両面テープの上の剥離紙は捕集開始時(最寄り駅の改札を入った直後)に剥がして捕集を開始します。両面テープの大きさは8mmX20mm、台紙の大きさは8mmX30mmです。

 左の写真は鞄の取っ手に捕集用の両面テープ付台紙をセロテープで止めたところです。白い部分が両面テープで、まだ剥離紙が付いています。

 改札を入って剥離紙を剥がし、電車の中では両面テープに触れない様に注意し鞄を座った膝の上に置いておきます。

 捕集が終わったら台紙毎剥がして、汚染されない様に市販のサンプル管に入れておきます。台紙の大きさがちょうどサンプル管に収まる大きさです。顕微鏡撮影は残念ですが都合で次の日に行いました。

<顕微鏡での観察結果>
 こんな狭い面積でも、後の写真の様に多数のマイクロカプセルが捕集できました。一般の浮遊ごみはごく僅かで、ほとんどが透明なマイクロカプセルでした。電車の中ではこれを吸い込んでいる訳で、我々敏感な人は咳が出たり頭痛がするのは当たり前の様に感じました。

 また、カプセルの大きさは小さい物が主体で、衣類に付いたカプセルの剥がれた物は数十μとその中身の数μという事が分かりました。自宅ではもっと大きなカプセルが見られますが、これは干した洗濯物から飛んできていると推定されます。また、この画像を自宅のと比べて、自宅の外気は満員電車の中より数倍もカプセルが多い事に驚きです。

 病院の帰りは築地の場外市場で食事をしてから帰りましたが、自宅に帰って活性炭マスクを外すと着ていた物が柔軟剤臭くてたまりません。直ぐに着替えてうがい、目洗い、顔洗いをしました。

<着ていた衣類が柔軟剤臭い>
 着ていた物の臭いを嗅いでみると、いつも感じている事ですが不思議な現象です。
 下着の木綿のシャツが一番強烈に臭いますが、その上に着ていた混紡のシャツはそれほどひどく有りません。着ていた物と材質、臭いの程度は以下の通りです。理由は私には分かりません。

        材質            柔軟剤臭の程度
シャツ             綿55%、ポリエステル45%  少し臭う
下着のシャツ  綿100%          すごく臭う
ズボン     ポリエステル100%     かすかに臭う
パンツ     綿100%          かすかに臭う

<顕微鏡での観察画像:カプセルの壊れ方は色々>
 画像はレイアウトの関係で小さいですが、クリックすると大きく表示されます。
 左の小さい画像が光学1,000倍、右の大きいのはそれを更にデジタルズームで3倍に拡大し(3,000倍)、ピントを細かく合わせ直しています。
光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
外径40μ程度
光学1,000倍









 斜めで透明である事が良く分かる画像です。
 カプセルが破裂して上から内容物が出ている様に見えます。





光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
外径40μ程度
光学1,000倍









 真上から見た画像です。
 破裂して内容物が出ていますが、中にまだ小カプセルとゼリーの様に見える物が残っています。



一番左の大きいカプセルを拡大(3,000倍)
直径約70μ
3個のカプセル1,000倍









 中身がドロッと出ている様に見えます。小さな粒は1~2μ程度です。







真ん中の大きいのを拡大(3,000倍)
3個のカプセル1,000倍









 右上のカプセルは見えるでしょうか?ピントをずらすともっとはっきり見えますが、真ん中のカプセルにピントを合わせています。

 真ん中のカプセルの中身は破裂で吹き飛んで左下に少ししか見えません。




2個のカプセル1,000倍









 左下のカプセルはピントがずれています。真ん中のカプセルは破裂した風船みたいな壊れ方でしょうか。膨張して右下が破れて中身が出た様に見えます。










 貝殻が開いたみたいな壊れ方をしたカプセルです。













 破裂して周りに中身が飛び散っている様に見えます。小さな粒は1μかそれ以下の物も有りそうです。(光学顕微鏡の分解能の限界ではっきり見えない)










 破裂して飛び散った中身の塊と思われます。長辺が66μ程度です。

 こんな物が電車の中で飛び散っています。












 透明度が高い大きなカプセル。














 紐状に中身が飛び出たカプセル。














 激しく中身が飛び散ったカプセル。














 中身が出切らないでまだ残っているカプセル。





 この様な物を電車の中で我々が吸っている訳です。大きな物は気道の途中で補足されて肺まで行かない様ですが、小さな粒(PM2.5)は肺の奥深く入り込む様です。そして恐ろしい事に、カプセルの殻はその透明性や破壊のコントロールし易さからポリウレタンが使われることが多い様です(特許に良く書かれている)。そして、これが分解すると、アレルギーを起こし、動物実験では発がん性が確認されてCDCから警告文書が出ている「イソシアネート」という猛毒な物質が発生するそうです。現に、私が電車の中で有毒ガス検知器でイソシアネートを測定したら、アメリカの工場規制値の1.5倍もの値(トルエンジイソシアネートとして測定)がピークで出ました。

2 件のコメント:

  1. 科学的なデーターはとても貴重です。ありがとうごいます。文献で読んでいても、内容をどこまで信じていいかわかりませんが、こうして写真まで示せると、説得力がすごいです。隣人の洗濯物の匂いで体調がめちゃくちゃにひどくなり人
    生壊されました。この写真を見せてやりたいものです。

    返信削除
    返信
    1. コメント有難うございます。
      まだ推定段階ですが、
      ①洗濯をするたびに累積して繊維に溜まったマイクロカプセル(証拠は飛んで来た繊維くずの写真)
      ②洗濯物のマイクロカプセルが紫外線で表面劣化して周りに飛び散り環境中に累積(証拠は植物の葉に溜まったマイクロカプセルの写真)
      これらが一斉に刺激や有る時寿命で破裂して職業病予防基準を越える有毒ガスが出たり環境基準をはるかに超えるPM2.5を大量に放出し肺の中に溜まるのを疑っています。
      臭いと測定器のデータを見ると、臭いが出る時と有毒ガスが出る時、PM2.5が放出される時期は必ずしも同じでなく、またこれらによる症状が数時間遅れて出る事も有るので、臭う時だけ用心しても完璧では無いようです。
      外干しした洗濯物にもマイクロカプセルが付着し、それを畳んだりする時も咳が出たりします。一時窓を閉め切り外干しを止めましたが、効果は有ったみたいですが電気代が倍になってしまい今は諦めています。最近はメーカーも設計を変えている様で、神経症状や目の症状が強くなった気がします。
      省庁と打ち合わせもしていますが、最近は消費者ホットラインへの苦情も減っている様でなかなか理解されません。消費者ホットライン188にも窮状を訴えて戴けると力になります。


      削除

宜しかったらコメントを下さい。多忙(登山、花の写真整理)や体調不良で返事が遅くなるかも知れませんがよろしくお願いします。
なお、コメントはスパムやウィルスに誘導するのを防止する為に管理者が承認するまで公開されませんのでご注意下さい。