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2020年11月29日日曜日

10月のPM観測まとめ:異臭、体調不良、マイクロカプセルが観察中に破裂

  神奈川県の方で異臭騒ぎが起きましたが、我が家でも数日おきに異臭がしています。強い時は我が家から50m位先まで続いていますが、何処が発生源という訳でなくずっと同じ強さで感じます。

 動物の死体の臭いに薬品が混ざった様な匂いだったり、薬品の様な臭い、石鹸の臭い、表現しようがない気持ち悪い複雑な臭いだったり。以前庭でモグラが死んでいた時は嫌な臭いがしましたが、数m離れると感じないレベルでしたが、今回はもっと強烈です。もちろん探しても動物の死体は見つかりませんでした。以前香料メーカーで働いていた人の話を聞いたことが有りますが、香料は色々混ざると悪臭になるそうです。

 横浜の異臭分析ではイソペンタンやペンタンが通常より高い濃度で検出されているという報道が有りましたが、発泡スチロールの発泡剤にも使用されているペンタンは特許を調べるとマイクロカプセルに使用されている様です。カプセル径のばらつきを少なくする為という記述が特許に見られました。

  臭いは感じませんが測定器が異常を知らせるので、飛散している微粒子をSEM用両面テープで7回にわたって収集し顕微鏡で観察したので画像と共に考えてみます。


<10月測定結果全体>

測定器:AtmotubePRO NotAnotherOne Inc. 詳細は→こちら

     PM(微粒子)の測定はレーザー散乱方式

10月の自宅外気測定データ(測定器を持ち出した為に一部抜けている部分有り)



 この様に数日おきに日によって激しく変動します。また、時間変化も激しいですが、規則性が有りそうです。これは11月のデータで見てみたいと思います。

 マイクロカプセルはメーカーや製品によって特許絡みや香料との組み合わせで殻の材料が違ったり方式が全く異なる様です。我が家に飛んで来るマイクロカプセルはこれらが混在していると思われるので複雑になります。主なメーカーのカプセルの画像は別途掲載する予定です。

 問題は、以下の画像に有る様に、マイクロカプセルが空中を漂い、関係のない人までカプセルやそれから出る合成香料の原液を吸わされたり、付着させられている事です。


PMが高かった時のデータ分割して見てみると

<2日~5日>

2日~5日にかけて微粒子濃度が高い、5日午前は体調不良で寝込んだ

2日  6:34 PM1=61,PM2.5=67,PM10=69ピーク

      (PM2.5はPM1を含むPM10はPM1,PM2.5を含む)

      強い悪臭 午前2時頃トイレに起きたら階段迄薬臭い臭いが侵入してきていた

     午前4時過ぎに玄関外に出たら強い薬臭を感じた。外に出ると目にしみる感じ

     →この期間は大気中に漂うマイクロカプセルから香料ガスが大量に放出(寿命

      が近い)と思われる。

     6:10の日照開始の後にPM急上昇→大気中に漂うマイクロカプセルが紫外線の

     刺激や温度上昇で破裂し極小の微粒子を発生したか?

     大きなカプセルは計測値に出なくて、破裂して小さくなると計測される。

4日  10:54    PM1=51,PM2.5=55,PM10=57ピーク

  強い悪臭 午前4時過ぎ玄関外に出ると金木犀の香りに混ざり気持ち悪い柔軟剤臭

5日   11:40   PM1=48,PM2.5=53,PM10=54 右胸刺す様にチクチク痛く咳、目ヤニ

                         体調不良で午前寝込む




微粒子写真1・・・(10/2 4:15~5:25収集分)

(日の出でカプセルが破裂する恐れが有るので直射日光が当たる前に取り込んだ)

この後6時14分から増加し始め大量の微粒子が放出された

10/5の投稿で紹介済の写真です

画像サイズ(1,000倍の時):縦240㎛、横320㎛

20201002085743 1000倍
伸びてしまったマイクロカプセル
内壁から内側にワタのような物と更に小さな数μのカプセルが剥がれて出ている



















20201002094352 1000倍
破裂したマイクロカプセルから放出された内容物
中央やその下の塊からは更に小さなカプセルが放出されている


















20201002094837 1000倍
壁の外側が溶けてきている様に見えるマイクロカプセル


















微粒子写真2・・・(10/2 18:33~10/3 9:45収集分)10/5の投稿で紹介済の写真です

20201003105751 1000倍
壊れ行くカプセル(左上)とまだ形を保っているカプセル(右下)


















20201003105751 1000倍T1
壊れ行くカプセルの拡大


















20201003105751 1000倍T2
原形を保っているカプセル
上の方から中身が少しづつ漏れている様に見える


















20201003110107 1000倍
破裂して液体を噴き出しているカプセル(上下)


















20201003110107 1000倍T1
上のカプセルを拡大(約5,000倍)


















20201003110107 1000倍T2
下のカプセルを拡大(約5,000倍)


















微粒子写真3・・・(10/4朝収集分)10/5の投稿で紹介済の写真です

サンプル収集時刻:10/4 6:51~10:27

20201004103516 1000倍
伸びてしまったマイクロカプセル?
内壁が溶けて液体の様な物が出ていたり、極小カプセルが出ている



















20201004104225 1000倍
カプセルが割れて半分が右に飛んで行ってしまった




















20201004104434 1000倍
まだ破裂していないマイクロカプセル
良く見ると中に小さな粒々が見える























<10日~16日>

10日夜~12日 我が家の周りに強い異臭

15日 急にPMが高くなった

16日 PM計測値は低いが窓開けていたら喉痛く咳が出る


微粒子写真4・・・(10/12 20:56~10/13 4:08収集分)

11日夜雨上りで嫌な臭いがして12日朝は強い異臭














20201013194029 1000倍

カプセルが激しく破裂して吹き飛んだか


20201013194243 1000倍
カプセルが激しく破裂して飛び散った中身





微粒子写真5・・・(10/15 1:37~ 4:26収集分)
















前日は晴れて臭いは無し。PMが高い

20201015094207 1000倍
右側の壁が無くなって中のごく微小粒子が漏れ出している



20201015095307 1000倍
まだ外形を保っているが中身が変化してきているカプセル

























20201015100113 1000倍
バラバラになったマイクロカプセル

















微粒子写真6・・・(10/16 12:55~ 16:18収集分)
















午前体調不良で寝込んだ時→微粒子データは低いが体調が悪い

前日の影響か?それとも噴出する液体から発生するガスか?

20201016164711 1000
液体の様なものが上に噴き出している
















20201016172246 1000
カプセルが崩れて液体の様なものが下に噴出している
 


















20201016181343 1000倍
中央の大きなカプセルは直径53㎛で中身が見える
左上のカプセルは直径21㎛で中は空か液体?


















20201016185150 1000倍
モヤモヤした塊から極微小の粒が放出されている

















微粒子写真7・・・(10/22 19:30~ 10/23 9:43収集分)

10/22夜 PMが高い
















20201023135453 1000+破裂前T
光学1,000倍をトリミングで拡大
破裂前 直径32㎛


































20201023135520 1000+破裂後T
光学1,000倍をトリミングで拡大
27秒後に破裂した



















20201023110556 1000+小裂前T1
光学1,000倍をトリミングで拡大
破裂前 直径19㎛


















20201023110613 1000+小破裂後T1
光学1,000倍をトリミングで拡大
17秒後に破裂した



















20201023110613 1000+大破裂前T2
光学1,000倍をトリミングで拡大
破裂前 直径42㎛

















20201023110633 1000+破裂後T2
光学1,000倍をトリミングで拡大
20秒後に破裂した
上部から2㎛位とそれ以下のごく微小の粒が放出されているのが見える
(光学顕微鏡の限界ではっきりとは見えない)




















2020年11月23日月曜日

微小粒子状物質PMと総揮発性有機化合物TVOCが異常に高く体調不良だった日のデータ

 先月から我が家の外気の微小粒子状物質(PM1.0,PM2.5,PM10)と総揮発性化合物TVOCを新しい測定器AtmotubePRO(微粒子測定はレーザー散乱方式)で連続測定していますが、体調が悪い時のデータを見てみると異常に高くなっている事が分かりました。

 通常はPMが一桁台でTVOCがコンマ台ですが、異常に高くなったのでデータを整理してみました。PMは環境省の注意喚起のための暫定的な指針で、外出を控えたり激しい運動を控えるレベル70㎍/㎥に迫っています。

 この数日は体がだるく咳が出やすく胸がチクチク針で刺されるような痛みが出ました。また、温度感覚が狂って手足の先が冷たくなったり逆に熱っぽくなったりもしました。

 今回は前日からPMのレベルが高かったのですが、2日の16時台から急激に増え始めています。その後雨が本降りになっても余り減らず、次の日の10時を過ぎてやっとストンと落ちています。この現象が起こる仕組みはまだ良く分かりません。

 PM上昇に先立ちTVOC(グラフではVOCと表記されている)が短時間異常に高い所が数ヶ所出ています。これは揮発性有機化合物の合計値なので成分は不明の為目安です。かなりの量でもそれほど有毒でない物からイソシアネートの様に1ppb(0.001ppm)も有ると職業病になる人が増えると言う危険な物までが含まれるからです。

 以前我が家で測定したところでは、イソシアネートの濃度はMAXで2ppbが出た事があります。イソシアネートはイソシアネート基 -NCO を含む物質の総称ですが、分析可能な物の中では我が家ではイソシアン酸が0.48ppbと桁違いに多く、TDIやMDIはごく僅かなことが高速液体クロマトグラフ質量分析計による分析で分かっています。イソシアン酸はポリウレタンの熱分解で低温の時に出るという実験結果の論文が出ていますので、ポリウレタンマイクロカプセルの破裂で局部的に高温になり(マイクロプラズマ現象)発生した可能性が高いと思われます。

 この様なPMやTVOCの異常値が出る前には異臭がしました。11/2の早朝4時過ぎには新聞を取りに玄関を出ると薬臭い臭いがしました。午後になって雨が降ってきて取り込んだ外に干してあったタオルは柔軟剤臭がしました。

 一番近い所で1時間おきに測定している環境省のPM10データ(ベータ線吸収法で測定)を見ると少し値は低いですが同じ傾向を示しています。

 今回は時間が無くて微粒子の顕微鏡観察は行えませんでしたが、今まで何度も観察したところでは、微粒子はほとんどがマイクロカプセルの破片やそこから放出された極微小なカプセルがほとんどです。砂粒や花粉のような物も見つかる時が有りますが、数は少ないです。



2020年11月13日金曜日

合成香料液を噴き出しながら飛んでいる見えないマイクロカプセル

 これを書いている現在、外気測定の測定器が異常なVOC汚染1.84ppmで警告を発しています。外へ出るとすさまじい柔軟剤臭です。微粒子も昼間の数倍です。

 我が家に飛んで来た香料マイクロカプセルを撮影した顕微鏡写真を以前の投稿に載せていますが、ショッキングな画像が有りますので再度紹介したいと思います。

微粒子の測定データや全部の写真は以下リンクで以前の投稿を参照して下さい。

http://mukouryou.blogspot.com/2020/10/blog-post.html


 我が家の一階の物干竿に飛んで来た物を撮影したものです。洗濯物にこれがくっつく。これを吸ったらどうなる?私たちの呼吸器(大きい物は上気道、点にしか見えない物は肺の奥深く)に取り込まれていると思われます。

20201003105751 1000倍
壊れ行くカプセル(左上)とまだ形を保っているカプセル(右下)


















20201003105751 1000倍T1
壊れ行くカプセルの拡大
カプセルの殻の部分が剥がれて飛んで行く
中身の極小(数㎛~1㎛以下)カプセルが周りに放出されている
これを吸いこむと肺胞にまで達して血液に入り込むと言われている




















20201003105751 1000倍T2
原形を保っているカプセル
上の方から中身が少しづつ漏れている様に見える
これも上の画像の様に劣化して壊れていく



















20201003110107 1000倍
破裂して液体を噴き出しているカプセル(上下)



















20201003110107 1000倍T1
上のカプセルを拡大
合成香料液と思われる物と極小カプセルを放出している
これを吸うと香料を気体で吸うのではなく液が直接体に入る吸入だ



















20201003110107 1000倍T2
下のカプセルを拡大
合成香料液と極小カプセルを激しく放出
これも吸入だ


















2020年11月5日木曜日

無人状態の八溝山天然林でもマイクロカプセルが飛んでいる

  福島県東白川郡棚倉町の八溝山に天然林が保護されている所が有ります。以前はふくしまの遊歩道50選として整備されていましたが、今はほとんど訪れる人は無く静かで無人状態です。

 そこへ黄葉を見に行くついでに微粒子とVOC(揮発性有機化合物)を測定し、SEM用両面テープで収集した微粒子を顕微鏡で撮影してみます。黄葉見物の詳細は→こちら


<茗荷林道から天然林往復のPM測定結果>PMはレーザー散乱方式での測定

1.林道終点から天然林迄の人がほとんど立ち入らない区間

 微粒子、VOC(揮発性有機化合物)共に低い値で沢の中や沢沿いを歩いていて爽やかな感じがする。誰にも会わず熊に用心しながら歩いた。

 しかし、顕微鏡写真を見ると、ここでも密度は低いがマイクロカプセルやその破片が観察される。



2.往復路を含み自宅へ帰ってからの異常データ

・誰にも会わなかった林道の往復部分もレベルは低い。

・微粒子が多いのは人が集まる所
①高速道路のパーキングエリアで休憩の為車から降りた時(測定器は車の中)
②有名な納豆屋さんで買い物をするので駐車場で待っていた時
③高速道路のインターチェンジ(ETCで通過したのみ)
④帰りに立ち寄ったスーパーの駐車場で待っている時
⑤自宅の外気・・・異常に高く上昇を続けている(この先は別途分析)
★車のエアコンフィルターで微粒子が取り切れず侵入してきている(走行中に高い所が有る)

・VOC(正確にはTVOC)が高い所
①自宅で車に荷物を積んでいる時
②自宅を出て一般道を走っている時
③リンゴの直売所や納豆屋といった店の駐車場で待っている時
④自宅の室内(窓が開けられないのでVOCが高い時が有る)



<茗荷林道終点から天然林までに収集した微粒子の顕微鏡写真>

・密度は低いですが、マイクロカプセルが見られました。

・私と妻から出たマイクロカプセルを拾っている可能性も有ります。我が家では石鹸洗剤しか使っていませんが、妻が近所をウォーキングしただけで柔軟剤臭くなって帰ってくる状況なので。

・約2km離れた八溝山山頂は観光地で人が多いので、そこから飛んで来て居る可能性も有ります。

・沢の中を木の枝を手でよけながら歩いたり、やぶの道を歩いたので、カプセル以外の物も有りました。怪しい物も載せておきます。

20201106205203 1000倍
原形を保っているカプセルで、殻の内側にワタのようなものが有り、
その中に粒々が詰まっている


















20201106180210 1000倍
原形を保っているカプセルで内容物が見える

















20201106211428 1000倍
カプセルの中身


















20201106213254 1000倍
伸びてしまったカプセルから中身が噴き出している

















20201106205516 1000倍
キラキラ独特の光を放つカプセルの破片

















20201106181521 1000倍
砂粒?

















20201106210741 1000倍
小さな粒々が沢山見えるが、カプセルの中身か?

















20201106210303 1000倍
微生物?