2020年12月29日火曜日

警報で咳込む日:畳に外干しの洗濯物から落ちたマイクロカプセルが鋭く光る

 寒く乾燥した日が続き、玄関の門灯にぶら下げたPMとVOCの測定器から「危険」という通知が届く様になりました。コロナで窓を開けて換気と言われていますが、我が家ではこの様な時に窓を開けると危険な状態です。

 また、風呂が終わった後で1階風呂場の換気扇を回すと、室内が負圧となり外気が取り込まれますが、 2階の寝室で寝ていると臭いはしませんが咳込んで寝られない時も有ります。仕方が無いので活性炭のマスクをして何とか寝られますが、それでも咳がなかなか止まらない時も有りました。

 12月の測定データを見てみると、24日から25日の日付が変わる頃にPM、VOC共にピークとなり、PM1が69㎍/㎥、PM2.5が74㎍/㎥(PM1を含む)、VOCが10ppmを越えています。

使用測定器:Atmotube PRO notAnotherOne社製(米国製) PMはレーザー散乱方式で測定

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<12月のPM,VOC外気測定グラフ>















<11月のPM,VOC外気測定グラフ>

 また、比較の為に11月のデータも見てみると、やはり月に数回PMやVOCが非常に大きな値となる時が有ります。天候との関連を調べてみましたが、はっきりした傾向は分かりませんでした。おそらく飛び散ったマイクロカプセルの寿命が一斉にきて破裂し大量の微粒子が飛び散っているのではないでしょうか?

 以前、各社の匂いの強い柔軟剤から発生するイソシアネートを室内で測定した事が有りますが、ある時測定器のアラームが鳴り、測定器の誤動作かと思いましたが、その後声が1週間出なくなり声帯をひどくやられました。耳鼻科へ行って声は直りましたが、後で撮ったCTで肺も炎症を起こしていて、この時の炎症跡は今も消えていません。外はイソシアネート濃度が高く実験できないので、室内で囲ってやったのですが、遮蔽が不十分で漏れ出したものと思われます。この様にある時突然大量のイソシアネ^トも発生する事象が有りそうです。
















<12月のクリスマスピーク> 

 12月でピークの24日から25日にかけてデータを詳しく見てみると以下の様になります。

23日 昼間は晴れてPM,VOC共に低いが日没とともに上昇

    20:37 外は石鹸臭

    21:11 室内で咳が出てきた

24日  0:41 VOCがピークの10.102ppmを記録

    昼間は雲って寒かったが15時頃からPMが上昇を始め23:06にピーク(PM1=69㎍/㎥)になる

    

 24日夜には外に出ると喉が痒く咳が出た。また2階で寝る時には風呂場の換気扇が回っており、咳が出たり下腹部痛となった。

 25日早朝に新聞を取りに外に出ると、薬臭く咳が出た。

 それでは次に24日夜から25日朝に飛んで来た微粒子を顕微鏡(PCマイクロスコープ)で見てみます。

<ピーク時に飛んでいた微粒子>

 微粒子を電子顕微鏡用のアルミ基材両面テープ(面が真っ黒で緻密のため模様が出ない)でピークの時間に収集して見てみると、ほとんどがマイクロカプセルの分解物でした。

収集時刻:24日19:39~25日05:33(約10時間)

20201225141300 1000倍
分解した小さい粒は数㎛~1㎛以下




20201225163352 1000倍
破裂したがまだ外形は保っている直径27㎛のカプセル



20201225165939 400倍
中央の大きな物の横の長さは0.43mmも有る
丸い小さなカプセルがシャボン玉がくっつく様に融合して出来た物か?
一番左の塊は外壁が剥がれて中身が漏れている様にも見える





20201225170609 400倍
外壁が剥がれて中から数㎛~1㎛以下の粒が出ている





20201225165034 1000倍
破裂して形が変わってしまったカプセルと思われる




































<畳の上に落ちていたマイクロカプセル>12月25日
 蛍光灯照明の様な広い光源では見えませんが、太陽光の直射、LED照明、白熱電球の点光源だと特定のごく狭い範囲でキラキラ光ってマイクロカプセルの大きい物は肉眼でも見ることが出来ます。

 洗濯物を畳んでいる和室の畳の上に何個も落ちてキラキラ光っているのが見られます。また、その時着ていた上着やズボンにもキラキラ光って見えました。洗濯物を裏返す時に洗濯物に付いたマイクロカプセルが飛び散ったと思われます。このせいで、洗濯物を畳んでいると咳が出る時が有ります。

 以前、窓を開けていた時にはこのキラキラ光るごく小さな粒が畳の上に沢山落ちていてびっくりした事が有ります。

 また、洗濯して外に干したシーツや干した布団に飛んで来たマイクロカプセルが付くと、夜寝た時に体温で温まると破裂して吸い込むとひどい咳が出ます。

 
畳の上で光るごく小さな点(矢印の先画面中央) 等倍マクロX約10倍








画像処理で拡大
破裂して割れてしまったマイクロカプセルと思われます





等倍マクロX約10倍
約45度時計方向に移動した位置で撮影





画像処理で拡大
内部にまだ塊が多数見られます





撮影機材
一眼レフに等倍マクロレンズ+エクステンションチューブ(約10倍)




ECHA(欧州連合の機関)では洗剤や肥料等にマイクロプラスチックを使用することを禁止

 ECHAは、REACH規則に基づく化粧品・洗剤・肥料等への意図的なマイクロプラスチックの使用制限を社会経済分析委員会(SEAC)が採択したことを発表した。日本は法律が無く野放しです。

原文へのリンク↓

https://echa.europa.eu/-/scientific-committees-eu-wide-restriction-best-way-to-reduce-microplastic-pollution

Googleの機械翻訳(部分掲載)↓

科学委員会:マイクロプラスチック汚染を減らすためのEU全体の制限の最良の方法

ECHA / PR / 20/09

社会経済分析委員会(SEAC)は、化粧品、洗剤、肥料などの製品にマイクロプラスチックを使用することを禁止し、人工芝のスポーツピッチでのソフトインフィルとしての使用を禁止するという画期的な制限案についての意見を採択しました。 。それは20年以上にわたって50万トンのマイクロプラスチックの環境への放出を防ぐでしょう。

ヘルシンキ、2020年12月9日– SEACの意見の採択は、2020年6月のリスク評価委員会(RAC)による以前の意見に従います。両委員会は、EUの化学物質法REACHに基づくEU全体の制限が対処するための最も適切な手段であると結論付けました。何十億もの小さな固体プラスチック粒子が私たちの環境を汚染するリスク。SEACはまた、提案の社会への期待される利益と費用について結論を下しました。

ECHAの事務局長であるビョルンハンセンは次のように述べています。「マイクロプラスチック汚染から環境を保護する必要があります。この制限案は、世界で最も包括的なものです。これで、科学的および技術的評価を終了し、リスクに最適に対処する方法についての推奨事項を示しました。これは、欧州委員会の意思決定とEUのプラスチック戦略の目的に貢献します。

この提案は、製品の使用時にマイクロプラスチックが環境に放出された場合に、意図的にマイクロプラスチックが追加された製品をヨーロッパ市場から禁止することを目的としています。例としては、化粧品、クリーニングおよびランドリー製品、肥料、植物保護製品、種子コーティングがあります。塗料やインクなどの他の製品にもマイクロプラスチックが含まれている場合がありますが、それらを使用しても必ずしも環境への放出につながるとは限りません。これらの使用は禁止されることは提案されていませんが、残留放出が監視され、将来制御できることを保証するためにECHAに報告する必要があります。サプライヤーはまた、残留放出を最小限に抑える方法について指示を与える義務があります。

人工芝のスポーツピッチからのマイクロプラスチック充填材の放出を防ぐためのいくつかのオプションが政策立案者に推奨されました。これには、6年間の移行期間後の市場投入の禁止が含まれます。

この制限により、50万トンのマイクロプラスチックが20年以上にわたって環境に放出されるのを防ぐことができます。同じ期間に、ヨーロッパ社会への制限の総コストは、粒状の充填材(主に細断された車のタイヤ)による環境リスクへの対処方法に応じて、108億ユーロまたは191億ユーロと見積もられています。コストは、混合物を再配合する必要性、マイクロプラスチックを代替材料に置き換える必要性、および当局が制限を実施する必要性で構成されています。

SEACの意見は、2021年初頭にECHAのWebサイトで公開される予定です。委員会の意見の詳細とよくある質問への回答は、Q&Aドキュメントに記載されていますRACの意見は、ECHAのウェブサイトですでに入手可能です