2018年6月21日木曜日

電車に乗ると衣類は柔軟剤の臭いに汚染され:犯人は?

 昨日は肌寒い雨の中、電車を乗り継いで東京の病院に出かけました。午後の診察で、電車は余り混雑していなくてほとんど座っての往復になりました。電車の中では柔軟剤臭がして咳き込んだりするので、少し息苦しいですが、活性炭のマスクを漏れが無い様に付けています。そのおかげで、数回臭いを感じただけで咳は出ないで済みました。

 ところが、自宅に帰ってきてマスクを外すと自分の体から柔軟剤の臭いがします。そして、動くと臭いが強くなり咳が出ます。

 脱いだ衣類の臭いを嗅いでみると、材質により臭いの付き方が異なります。電車の中では薄いジャンパーは前のファスナーは開いて電車に乗っていた状態です。ジャンパーやその下の登山用のシャツは鼻を近づけてもかすかに感じる程度ですが、一番下の肌着のシャツは離れていてもかなり臭います。もっとひどいのは綿の少し厚めのズボンですごい臭いです。材質をタグで見て整理すると以下の様になります。

<上半身外側から>
薄いジャンパー  ポリエステル100%  鼻を付けてかすかに臭う程度
登山用シャツ   ポリエステル100%  同上
肌着のシャツ   綿100%       離れいてもかなり臭う

<下半身外側から>
少し厚めのズボン 綿100%       離れていてもすごく臭う
パンツ      綿100%       感じず
靴下       不明         足の臭い

 ポリエステルは臭いが付きにくく、綿は付き易い傾向が有ります。これは以前にも経験しています。上に着ているジャンパーやシャツの繊維の隙間を通して、肌着の綿のシャツに何かが付着している様です。
パンツは綿100%だが、ズボンが厚めなので中まで侵入しなかったと思われます。

 なお、これらの臭いは石鹸洗剤で洗濯して全く臭いを感じないレベルまで落ちました。

 電車の中ではピークで1.4ppb位のイソシアネート(有毒ガス検知器でトルエンジイソシアネートとして測定)が測定され、米国の工場規制値を越え測定器のアラームが鳴ります。という事は、工場の有毒ガス漏れ事故状態です。

 この時の測定器のテープに付着した物質が気になります。これは測定の為に電車内の空気をポンブで吸い込んで、化学反応テープに空気を通していますが、その時にテープ付着していた物質の写真です。おそらくこの様な物質が衣類に付着して臭いを発していると想像されますし、我々が吸い込んでいる事にもなります。デジカメのマクロしか撮影手段が無かったので不鮮明なのが残念です。



















その他にも他からうつったと思われるイソシアネートは、
 町内会の回覧板・・・・・・・  0.8ppb (2018.01.31測定)
 スポーツジム帰りのTシャツ・・・0.9ppb (2018.01.31測定)
 庭仕事の作業着・・・・・・・・・0.6ppb (2017.06.26測定)
     タオル・・・・・・・・・3.5ppb (2017.06.26測定)

等となっています。この為、外から帰ったらすぐに着替えて、うがい、目洗い、顔洗いをする様にしています。

 因みに米国の資料によると、イソシアネートを扱う工場では、作業服は決して家に持ち帰ってはならないと指導されています。

2018年6月15日金曜日

雨の日でも柔軟剤臭い外気と柔軟剤臭い小学生の列

 今日は朝から小雨が降ったり止んだり。それでも朝食の支度をしていると、台所の換気口からか柔軟剤の臭いが入ってきます。ガスを使うので台所は換気口を閉める訳にもいかず、室内でも活性炭のちょっと息苦しいマスクをします。

 コンビニに郵便を出しに500mほど歩いて行きます。玄関を出て家の前の道路に出ると柔軟剤独特の酸っぱい臭いがします。そして隣の家(柔軟剤は使ってない)の前に来ると今度は石鹸の臭いがして暫く続きます。やっと臭いが消えたと思ったらまた直ぐに石鹸臭がします。コンビニの近くでやっと臭いが消えました。500mを歩くうち、臭いが消えている場所はごく僅かです。

 こんな小雨が降ったり止んだりの天気で、どこの家も外に洗濯物は出ていませんが、臭いだけはしています。部屋干しの柔軟剤や洗剤の強い臭いが外に出てきています。

 帰り道にちょうど集団登校の小学生の列を道の反対側で追い越しましたが、強い柔軟剤臭がします。誰から臭っているか分かりませんが、この子が教室で動いたら今どき閉め切った教室はかなり強烈な臭いになるのでは。

 6月9日に「香害(こうがい)を知って下さい」という石けんメーカーのコマーシャルが朝日新聞に大きく載りました。小学生の作文で「学校がくさくて、みんなくさいふくをきて、学校に行けなくてこまってます」という内容です。

 今朝小学生の列に遭って、この作文の納得がいきました。道の反対側でも強い臭いを感じました。さらに問題なのは、人は臭いしか分かりませんが、臭いを感じない程度でも人に害を及ぼす微量のシアン化水素(青酸ガス)や米国の工場規制値を越えるイソシアネートが我が家の外気から検出される事です。

 特に、イソシアネートは青酸ガスの1,000倍(2016年に規格が厳しくなって、今では5,000倍)の毒性が有り、他人の柔軟剤臭が付いてしまった衣類からも規制値に近い値が検出されます。また、混雑した電車の中でも同様にイソシアネートが米国の工場規制値を越え、有毒ガス検知器のアラームが鳴ります。最初に電車の中で測定した時は、大きなアラーム音がしてびっくり。周りの人に見つめられました。

 もうこれは、臭いの問題ばかりではなく、猛毒物質による、まさに「公害」です

2018年6月11日月曜日

Atmotubeのセンサーから見えてくる取説に書かれてない使用上の注意

まだ勉強中の段階ですので、暫定公開です。誤りが有ったら教えて戴けると助かります。

 Atmotubeのセンサー型番とメーカーの仕様書が見つかりましたので一部を紹介します。

 センサーの資料にはAtmotubeの製品取説には書かれていないセンサーの癖が書かれています。これらを理解して使用する必要があると思います。

最初に予備知識としてAtmotubeの概要構成を記載します。

┌--------Atmotube--------┐   無線通信    表示
半導体センサー → A/D変換 → マイコン処理 → Bluetooth → スマホ
↑  電圧   アナログ/デジタル変換
VOC(測定対象の揮発性有機化合物)

<センサー仕様書の一部を機械翻訳>
データシート、設計資料等は以下のリンクから見られます
https://ams.com/CCS801

CCS801(Atmotubeで使用している半導体センサー)
 室内空気品質監視用超低電力アナログVOCセンサマイクロホットプレート技術は、CCS80xシリーズの金属酸化物(MOX)ガスセンサに特有のシリコンプラットフォームを提供します。 これらのデバイスは、センサの小型化を可能にし、超低消費電力であり、マイクロホットプレートを非常に迅速に加熱する能力により迅速な応答時間を提供する。マイクロホットプレートは、頑丈な二酸化シリコン膜を使用して製造され、 MOXに基づく感知材料を加熱する。 MOXセンシング材料は、MOXセンサの電気抵抗を監視してターゲットガスを検出できるように、500℃まで加熱することができます。 高速ヒーターサイクル時間を利用することにより、温度変調技術を用いてデバイスの電力消費を低減し、高度なガス検知方法を実施することができる。
独自のアルゴリズムとAndroidアプリケーションの例を含むソフトウェアライブラリは、屋内の大気質監視に利用できます。

 製品の概要CCS801は、一酸化炭素(CO)やエタノールなどの幅広い揮発性有機化合物(VOC)を含む屋内空気の品質を監視する超低電力アナログセンサーです。CCS801は、VCOの主な供給源が人間からのものである現実世界の環境で、eCO2レベルを表す同等の二酸化炭素(eCO2)センサーとして使用できます。CCS801の場合、電源電圧(VH)は内蔵マイクロヒーターに供給され、ガス濃度はMOX検出層(Rs)の抵抗変化に相関させることができます。VHは低ドロップアウト(LDO)レギュレータを使用して設定するか、または消費電力を低減するために一定またはパルスPWMモードで動作させることができます。センサ抵抗(RS)は、通常、直列負荷抵抗(RL)、基準電圧(VREF)、およびアナログ - デジタルコンバータ(ADC)を使用して出力電圧(VOUT)を読み取ることによって決定されます。基準電圧(VREF)は、センサの読み取り中にのみ有効にする必要があります。

注記:抵抗レベルと感度の点でCCS801の性能は、早い段階での使用中に変化します。 この抵抗の変化は、操作の最初の48時間にわたって最大である。 amsは、通常の動作に先立って48時間、VHでCCS801を動作させ、センサの性能が安定することを保証するようお客様に助言します。(Atmotubeメーカー製造段階の写真で、エージングをしているのがこの工程と思われますが、全数48時間行っているかは不明)

注意事項・・・詳細は以下のリンクを参照
https://ams.com/documents/20143/36005/CCS801_CCS811_WP000102_1-00.pdf/6ede0dec-2629-82c8-efbc-c2663eff6627

 最初の数日間の操作でIAQの不正確な読みを避けるために、CCSは以下を推奨します:寿命が早いため、センサの電源を入れて、少なくとも24時間連続運転して、IAQ測定値が不正確にならないようにする必要があります。センサーが8時間以上アイドル状態になっている場合、20分以上のコンディショニング(ウォームアップ)時間

環境の変化を補うために外部の温度+湿度センサーを取り付けてCCS8xxにフィードバックを提供
新しいベースライン値は、アプリケーションによって定期的に24時間ごとに保存されます(この動作は下記フィガロ技研の解説を参照)
操作の最初の24時間で、エンドユーザーはIAQ表示を慎重に扱うか無視する必要があります。(短時間電源を入れて使用する様な使い方は誤った表示を見ている事になると思われます)

<参考一般的な半導体センサー:フィガロ技研の半導体式ガスセンサの解説と注意事項>

応答の遅さにも注意が必要>特に室内⇔室外の様に環境変化が大きい時
応答遅れ実測値・・・時定数(周波数応答の特徴を示す)
一次の線形系
立上り 63.2%・・・約1時間かかる
立下り 36.8%・・・約30分かかる



2018年6月6日水曜日

妻がスポーツジムと買い物から帰ってくると:私が病院から帰ってくると

<昨日の事>
 妻がスポーツジムに行ってからスーパーで買い物をして帰ってきました。居間に入って2m位先を横切ると柔軟剤の臭いがします。今日はそんなに強く有りません。しかし、私は咳が出て、そのうち頭痛がしてきました。妻に早く着替える様にお願いして、直ぐに着替えてくれました。

 スポーツジムで着ていたTシャツが原因で、以前有毒ガス検知器 SPM Flex でそのTシャツを測ると、0.7ppb位のイソシアネート(TDIとして測定した場合)が観測されました。

<今日の事>
 今日は病院の検査で東京の築地まで電車で出掛けました。電車に乗るのは柔軟剤臭くて咳や頭痛他色々な症状が出るので苦痛です。今日は仕方が無いので、活性炭のマスクをしっかりと(空気漏れが無い様に)装着し、病院での喫茶と昼食、呼吸器の検査の時以外は外さない様にしました。

 マスクを外した喫茶や昼食、呼吸器検査の時は臭いは全く感じませんでした。行きでは朝の混雑した電車の中では一度だけ臭いを感じ、帰ってきて自宅近くの最も強烈な臭いのS家前ではさすがに活性炭マスクでも臭いを感じました。

 自宅に入って、もちろんマスクをしていては臭いを感じませんが、マスクを外した途端、自分の体から他人から貰った強い柔軟剤臭がします。直ぐに着替えると、シャツ、下着、ズボン全てが他人からうつった強い柔軟剤臭がします。

 おそらく、柔軟剤の香りのカプセルが電車の中で飛び散って、私の衣類に付着してしまったものと思われます。これが臭いだけならまだましですが、電車の中に有毒ガス検知器 SPM Flex を持ち込んで測定すると、最高で1.4ppb(TDIとして測定した場合)ものイソシアネートが観測されています。

 この有毒ガス検知器はNPOから借りた物で、有毒ガスを扱う工場等でガス漏れ事故の警報等に使われるもので、電車の中でアラームが鳴ります。(実際にはすごい音が出て周りの人が驚くのでアラームは止めていますが)

 最新の米国の職業病予防のイソシアネート(TDI)規制値(ACGIH許容濃度)は1ppbで、電車の中のピークではこの1.4倍もの値になり、ピークではイソシアネートを扱う工場の中よりひどい事になります。

 さらにこのイソシアネートは発がん性が有り、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)からばく露を防ぐように警告が出ています。しかし、私の家の外気は2ppbにも達する時が有り、職業病になってしまいます。厚生労働省に陳情しましたがなかなか動いてくれません。