2018年9月30日日曜日

購入したマスキングテープにマイクロカプセルが大量に付着

 空気中に飛散しているマイクロカプセルの捕集には両面テープを貼った黒い紙を使用していましたが、粘着剤が写って見辛いのでマットブラックのマスキングテープを使用し始めました。

 ところが、何かカプセルの付着状況が不自然なので、念のために未使用のマスキングテープを観察したところ、大量のマイクロカプセルが付着していました。

 また、この観察を長時間していたら、咳が出てきてしまいました。急いでマスキングテープを密閉し、ゴミ箱に捨てたテープの切れ端も物置のゴミ袋まで持って行って咳は治まりました。

 せっかく、自宅の室内・室外と筑波山で捕集して大量に撮影までしたのに信頼できないデータになって使えません。そういえば以前、実験用にビニール袋に入ったピペットのゴムを購入したら柔軟剤臭かった事が有ります。実験器具も用心しないと汚染されていて何をやっているか分からなくなります。実験する人の衣類や環境も同様です。

 我が家は窓や換気扇を閉め切っていますが、それでもたまに咳が出てマスクをする事が有ります。ドアの開閉や人・物の出入りで汚染される様です。それだけマイクロカプセルの環境汚染は深刻です。一年経っても臭いが消えない(マイクロカプセルが臭いを出し続ける)ので、どんどん環境中に溜まっているのではないでしょうか?

未使用マスキングテープの粘着面 1,000倍


 マイクロカプセルが多数付着しています。














マスキングテープの表側(マットブラック面) 3,000倍



 中にめり込んだマイクロカプセルから中身が出ている様に見えます。

 製造工程で付着したマイクロカプセルと思われます。




2018年9月25日火曜日

二次感染するマイクロカプセル香害

 電車で出掛けるのは香害で気分が悪くなるので苦手ですが、今日は安全衛生技術講演会で京急蒲田まで電車で出掛けました。特に午後の部で、
・最近の化学物質による職業がん多発事案から見えて来る原因と対応策
・粒子状物質ばく露がもたらした災害事例と新たな健康障害リスクの可能性
というテーマについて私が被害に会っている香害の参考になるのではないかと考えたからです。

 行きは出発が遅くラッシュには遭いませんでしたが、帰りは混み合い始めていました。行きも帰りも活性炭のマスクを空気漏れの無い様に注意して装着していたので、臭いを感じる事はほとんど有りませんでした。

 しかし、自宅に帰ってマスクを外した途端、全身すごい柔軟剤臭です。急いでうがい、目洗い、手洗いと顔洗いをして着替える事にしました。着替えた順番と効果は以下の通りですが、下着のシャツは着替えないで上のシャツを着替えたら、下着のシャツから臭い成分(恐らくマイクロカプセル)がうつってしまい、洗濯したシャツが臭くなってしまいました。下着のシャツと臭くなった着替えたばかりの上のシャツを共に着替えてやっと臭いがしなくなりました。整理すると以下の様になります。

上のシャツ  綿55%、ポリエステル45% →①着替え        →②再度着替え
                    ↑
下着のシャツ 綿100%      上のシャツへ感染)→着替え
ズボン    ポリエステル100%     →着替え
                    ↓       ↓     ↓
臭い     全身柔軟剤臭      まだ臭う   まだ臭う   消え
症状     咳が出る        咳が出る          咳止まる

②で着替えた後も、自分の居た所は少し臭いが残る
明朝でも①の最初に着替えたシャツは、下着のシャツからうつった臭いがする。ほんの僅か下着のシャツと接しただけで臭いが付いてしまった。

2018年9月20日木曜日

受動喫煙どころではない電車車中の香害:マイクロカプセルだらけ

 9月20日、退院後の診察の為に築地まで電車で出掛けました。最寄り駅の改札を入ってから地下鉄日比谷線築地駅で地上に出る迄の間の空気中に浮遊している物を捕集して顕微鏡で見てみます。

<捕集方法>
 黒い台紙上に両面テープを貼ったのを、鞄の取っ手の所にセロテープで止めておきます。両面テープの上の剥離紙は捕集開始時(最寄り駅の改札を入った直後)に剥がして捕集を開始します。両面テープの大きさは8mmX20mm、台紙の大きさは8mmX30mmです。

 左の写真は鞄の取っ手に捕集用の両面テープ付台紙をセロテープで止めたところです。白い部分が両面テープで、まだ剥離紙が付いています。

 改札を入って剥離紙を剥がし、電車の中では両面テープに触れない様に注意し鞄を座った膝の上に置いておきます。

 捕集が終わったら台紙毎剥がして、汚染されない様に市販のサンプル管に入れておきます。台紙の大きさがちょうどサンプル管に収まる大きさです。顕微鏡撮影は残念ですが都合で次の日に行いました。

<顕微鏡での観察結果>
 こんな狭い面積でも、後の写真の様に多数のマイクロカプセルが捕集できました。一般の浮遊ごみはごく僅かで、ほとんどが透明なマイクロカプセルでした。電車の中ではこれを吸い込んでいる訳で、我々敏感な人は咳が出たり頭痛がするのは当たり前の様に感じました。

 また、カプセルの大きさは小さい物が主体で、衣類に付いたカプセルの剥がれた物は数十μとその中身の数μという事が分かりました。自宅ではもっと大きなカプセルが見られますが、これは干した洗濯物から飛んできていると推定されます。また、この画像を自宅のと比べて、自宅の外気は満員電車の中より数倍もカプセルが多い事に驚きです。

 病院の帰りは築地の場外市場で食事をしてから帰りましたが、自宅に帰って活性炭マスクを外すと着ていた物が柔軟剤臭くてたまりません。直ぐに着替えてうがい、目洗い、顔洗いをしました。

<着ていた衣類が柔軟剤臭い>
 着ていた物の臭いを嗅いでみると、いつも感じている事ですが不思議な現象です。
 下着の木綿のシャツが一番強烈に臭いますが、その上に着ていた混紡のシャツはそれほどひどく有りません。着ていた物と材質、臭いの程度は以下の通りです。理由は私には分かりません。

        材質            柔軟剤臭の程度
シャツ             綿55%、ポリエステル45%  少し臭う
下着のシャツ  綿100%          すごく臭う
ズボン     ポリエステル100%     かすかに臭う
パンツ     綿100%          かすかに臭う

<顕微鏡での観察画像:カプセルの壊れ方は色々>
 画像はレイアウトの関係で小さいですが、クリックすると大きく表示されます。
 左の小さい画像が光学1,000倍、右の大きいのはそれを更にデジタルズームで3倍に拡大し(3,000倍)、ピントを細かく合わせ直しています。
光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
外径40μ程度
光学1,000倍









 斜めで透明である事が良く分かる画像です。
 カプセルが破裂して上から内容物が出ている様に見えます。





光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
外径40μ程度
光学1,000倍









 真上から見た画像です。
 破裂して内容物が出ていますが、中にまだ小カプセルとゼリーの様に見える物が残っています。



一番左の大きいカプセルを拡大(3,000倍)
直径約70μ
3個のカプセル1,000倍









 中身がドロッと出ている様に見えます。小さな粒は1~2μ程度です。







真ん中の大きいのを拡大(3,000倍)
3個のカプセル1,000倍









 右上のカプセルは見えるでしょうか?ピントをずらすともっとはっきり見えますが、真ん中のカプセルにピントを合わせています。

 真ん中のカプセルの中身は破裂で吹き飛んで左下に少ししか見えません。




2個のカプセル1,000倍









 左下のカプセルはピントがずれています。真ん中のカプセルは破裂した風船みたいな壊れ方でしょうか。膨張して右下が破れて中身が出た様に見えます。










 貝殻が開いたみたいな壊れ方をしたカプセルです。













 破裂して周りに中身が飛び散っている様に見えます。小さな粒は1μかそれ以下の物も有りそうです。(光学顕微鏡の分解能の限界ではっきり見えない)










 破裂して飛び散った中身の塊と思われます。長辺が66μ程度です。

 こんな物が電車の中で飛び散っています。












 透明度が高い大きなカプセル。














 紐状に中身が飛び出たカプセル。














 激しく中身が飛び散ったカプセル。














 中身が出切らないでまだ残っているカプセル。





 この様な物を電車の中で我々が吸っている訳です。大きな物は気道の途中で補足されて肺まで行かない様ですが、小さな粒(PM2.5)は肺の奥深く入り込む様です。そして恐ろしい事に、カプセルの殻はその透明性や破壊のコントロールし易さからポリウレタンが使われることが多い様です(特許に良く書かれている)。そして、これが分解すると、アレルギーを起こし、動物実験では発がん性が確認されてCDCから警告文書が出ている「イソシアネート」という猛毒な物質が発生するそうです。現に、私が電車の中で有毒ガス検知器でイソシアネートを測定したら、アメリカの工場規制値の1.5倍もの値(トルエンジイソシアネートとして測定)がピークで出ました。

2018年9月17日月曜日

頭痛、夜痒くて寝られなかった時に飛んでいたマイクロカプセル

2018年9月17日(月、敬老の日)のデータ (9月26日に掲載)

<訂正とお詫び>
 この試験でマイクロカプセル捕集に使用したマスキングテープが既に汚染されていた事が分かりました。テープの粘着面に製造時点に付着したと思われるマイクロカプセルが顕微鏡で確認出来ました。従って、ここの画像は、テープに既に付着していたマイクロカプセルと捕集でくっついた物とが合わさった物です。お店で買った物も既に汚染されている物が有り注意が必要です。Tシャツにマイクロカプセル付着、イソシアネートが発生、実験用ピペットのゴムが柔軟剤臭い等経験しています。今回油断して事後チェックになってご迷惑をお掛けしました。

4:07 天気:晴れ、無風、20℃、81%、1006.6hPa
   玄関のドアを開けた途端、柔軟剤の酸っぱい臭いがひどい。
   ウォーキングに出ると、我が家の東西南北数十メートル全てが酸っぱい臭いに
  包まれている。

撮影サンプル:10:12~17:12まで7時間に渡り捕集した

体調:私は朝から頭痛がしてなかなか治らなかった。
   天気が良いので布団を干したら妻は夜全身が痒くて寝られなかったそうです。

 この日はたまたま捕集方法を検討していたので、その時の画像を添付します。
 今までは黒っぽい紙をバックにして両面テープの粘着面で捕集していたのですが、今回はマスキングテープのマットブラック(艶消しの黒ですが目が細かい)をバックにして、その粘着面で捕集をしてみました。

 結果はご覧の通り、コントラストが良く出て見易くなりました。長い繊維の切れ端みたいなのは、たぶん飛んできたのだと思いますが、マスキングテープに元々付いていた物かは未確認です。透明で見にくい立体構造も少し見える様になってきました。

<顕微鏡 光学400倍で広い範囲を見てみる>
光学400倍


 気持ちの悪くなる位沢山の大小マイクロカプセル(二重丸の様に見える)が見えます。

 また、カプセルがちぎれて引き延ばされた様な形のも見えます。






光学400倍















光学400倍











 捕集している時間が長かった(7時間)せいか、重なり合ってぐちゃぐちゃになっています。

光学400倍
















 


カプセルの中から内容物が出ている様なのも見られます。








光学400倍





 大小のカプセル、またくっつき合ったカプセルも見えます。

















<各々のカプセルを拡大して見てみる>
①光学1,000倍


①-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
全体写真です。横向きのカプセルが中央付近に有り、立体形状が分かるので拡大して見ます。






①-2光学1,000倍Xデジタルズーム3倍










 中央の横向きカプセルを拡大したところ、面白い形がはっきりと分かります。上下から内容物が出ています。


















 中央右の横向きカプセルを拡大したところ、下から内容物が
①-3 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
出ていますが、上も破壊されて漏れている様に見えます。












中央左のカプセルを拡大
これは正面から見た所でしょうか












② 光学1,000倍


中央上部にくっついてしまったカプセルが見えます。











②-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍







 拡大するとこんな感じで、接触面が一体化してしまっています。という事は、柔らかいネバネバした物でしょうか。











③ 光学1,000倍
















③-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍


















④ 光学1,000倍








 中央に横向きムンクの叫びみたいな形をしたカプセルの内容物が見えます。




⑤ 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍












 拡大すると、透明カプセルの中の膜が破裂して破れている様に見えます。まだ内容物が残っていて香りを出しているのでしょうか。












⑥ 光学1,000倍


⑥-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
⑥-2 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
⑥-3 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
⑥-4 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍








































































⑦ 光学1,000倍
















⑦-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍
































 カプセルの中の内容物が透けて見えます。カプセルの長径は33μで中の粒は1~3μです。もっと小さな粒も有りそうですが、光学顕微鏡の限界で見えません。













⑧ 光学1,000倍




 左下の大きなカプセルは面白い形をしています。









⑧-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍







 拡大すると何か所も破れて中身がほとんど出切っています。















⑨ 光学1,000倍
⑩-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍



 長径が85μ位有る大き目のカプセルです。


















 飛び散った内容物の残りが見えます。














⑪ 光学1,000倍
⑪-1 光学1,000倍Xデジタルズーム3倍




 三つがくっついてしまったカプセルです。