2026年6月28日日曜日

住宅街に発生する異常なVOCの成分はトルエンと不明物質

  我が家は50年近く前にこの地に引っ越してきた時は、近くには10軒程度の家しか無く周りは原野でした。夜は野犬がウロウロしている様な所で、妻は怖がってこんな所に住めるかなーと言うような所でした。

 しかし、空気はきれいで、夏など網戸で窓を開けて寝れば涼しく朝はコジュケイの鳴き声で目が覚める自然豊かな所でした。

 ところが、周辺の大規模開発で今は生活は便利ですが、窓を開ければ周辺からのきつい合成洗剤や柔軟剤の臭いが入ってきて気分が悪くなるので窓は早朝の僅かな時間しか開けられません。

 しかし、それも洗濯物の夜干しを習慣とする家が近くに何件も有り、早朝4時に新聞を取りに外に出ると柔軟剤の強い臭いが充満している時が多く有ります。

 外気のTVOC測定を10年程前から始め、夜間早朝にピークが出る事や、早朝ウォーキングで歩きながら測ると、臭いの強い点でTVOCの塊のような物が有る事が分かってきました。しかし、TVOCの高い場所は決まっていますが、時期は臭いの強い時と一致しません。

 また、TVOCの成分には毒性の低い物から、猛毒の物、発がん性のある物まで含まれるので、その成分を分析しないと症状との関連を証明出来ません。

 2月に1年近く貸し出していたガスクロマトグラフ方式のTVOC計が戻ってきたので、動作確認の為に外気の成分を約1か月間連続して分析してみました。

 この測定器はシックハウス対策の測定用に設計された物で、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、スチレンは値が直読できますが、その他の物質はリテンションタイムで分離はされますが標準物質との比較が無いと何かは分かりません。但し、AI(Copilot)に尋ねると、カラムの種類や温度条件が分かれば、推定は出来るという事なので、Aiに推定させてみました。


1.外気TVOCのグラフ

 測定は1時間に1回1分間のサンプリングで行われるので、急激に変化する様な状況ではピークが拾えない弱点が有ります。

 日によって大きく変動する事が分かります。














2.TVOCの成分

 TVOCが高い2/18と3/6の成分を見てみると、直読できる成分ではトルエンの値が非常に高く、屋外にも関わらず厚生労働省室内濃度指針値の260㎍/㎥ (0.07ppm)を越えて314㎍/㎥、305㎍/㎥も有ります。

 これでは、換気をすると濃度が上がってしまいます。














3.トルエン以外の成分

 2/18のクロマトグラムを見ると、トルエンの半分程度のリテンションタイムの所にトルエンを越えるピークが有る事が分かります。


 低リテンションタイム部分を拡大して数値を入れてみると以下のグラフになります。














 ガスクロマトグラフの以下仕様をAI(Microsoft Copilot)に読ませて住宅街で予想される不明成分を推定して貰った。

測定対象:トルエン、エチルベンゼン、キシレン、スチレン、半導体ガスセンサー検出成分信号積分値(TVOC)

測定原理:ガスクロマトグラフ

検出器:半導体ガスセンサー

測定範囲:10~1000μg/m3(100mL 試料サンプリング)

再現性:±5% (500μg/m3 相当のトルエンにて)

表示:STN 液晶ディスプレイ(タッチパネル操作)

サンプリング流量:約 100mL/min

サンプリング時間:標準60 秒

キャリアーガス:スクラバーによる精製空気

キャリアー流量:10~30mL/min

カラム:テフロン管 内径約2mm 長さ約2m

カラム温度:70~90℃

充填剤:Betone34 1.5%-SP1200 5% / Uniport HP 80~100mesh

固相吸着剤:TENAX-TA 約40mg

脱離温度:150℃以上


AIの推定:洗濯由来の候補物質

柔軟剤や洗剤には以下のような揮発性成分が含まれることがあります:

  • リナロール(Linalool:花のような香り。RTがトルエンより短いことが多い。
  • リモネン(Limonene:柑橘系の香り。保持時間はトルエンよりやや短め。
  • α-ピネン、β-ピネン:森林系の香り。RTはトルエンより短い。
  • ヘキサナール、オクタナールなどのアルデヒド類:脂っぽい香り。RTは短め。
  • ベンジルアセテート、ベンジルアルコール:香料成分として使用される。

これらは市販の柔軟剤や洗剤に含まれることが多く、晴れた日の昼間に洗濯物から揮発して周囲の空気に拡散する可能性があります。

次回、時間が有る時に、隣近所で使用が判明している洗剤から干した時にどのようなリテンションタイムのガスが出るか測定し、比較してみたいと思います。


それにしてもトルエンが毎日のように検出されるのは驚きです。

低濃度のトルエンを吸い続けた場合の症状を検索すると以下の結果が得られました。

黄色マーカーの部分は私が感じている症状です。

トルエンの低濃度蒸気を長期間吸入し続けると、精神神経系や全身にわたる慢性中毒を引き起こす恐れがあります。主な初期症状には、慢性的な疲労感、頭痛、めまい、食欲減退などがあります。
慢性中毒が進行した場合に現れる具体的な症状は以下の通りです。
精神・神経系の異常
  • 中枢神経障害慢性的な頭痛、めまい、記憶力や集中力の低下
  • 大脳の萎縮:長期間の曝露により、脳の萎縮や脳波異常を引き起こすことがあります
  • 感覚障害視力低下や視野狭窄(視界が狭くなる)などの症状
全身症状と臓器への影響
  • 全身の不調易疲労感(疲れやすい)、異常な倦怠感
  • 消化器系:食欲減退、吐き気や嘔吐
  • 血液系貧血などを引き起こすことがあります [1, 2, 3, 4]
有機溶剤による慢性中毒は自覚症状に気づきにくく、進行してから重大な影響が発覚するケースもあります。

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