2015年10月11日日曜日

登山道で臭いが強烈になる柔軟剤の成分と毒性・発がん性の推測

 柔軟剤の香り成分は法律で規制が無く、香料とだけしか製品には書かれていません。

 しかし、かなり危険な物質が含まれていることは、我々化学物質過敏症でこれらの物質に対して感度が高い者は症状から感じています。また、実際に国民生活センターの試験でもアレルギーを起こす物質が検出されています。→リンク

 最近、「水分・汗でさらに香る」というキャッチコピーを見つけ、これを見たとき、これか!と思いました。山に登ったとき、登山道で会う人の柔軟剤臭が異常に強いのを以前から不思議に思っていましたが、運動した時に匂いを強くする何種類かある方法の一つが見えました。

 実際にこのキャッチコピーの製品デリンジャー現象を起こす太陽表面の現象と同じ名前の柔軟剤を使っている人かどうか確認はできませんが、登山道で汗びっしょりになった人からはかなり強烈な臭いが出ることが想像できます。

 この製品の説明で、「自然なジャスミンの香りを作るときに重要な隠し味が、インドールという成分」と書かれています。

 このインドールという物質のMSDSを職場のあんぜんサイトで見ると、大半が「データなし」という状況です。例えば、

吸引性呼吸器有害性  データなし。(GHS分類:分類できない)

 ところが、このインドールという物質をNIH(U.S. National Library of Medicine)のデータベース TOXNET(TOXICOLOGY DATA NETWORK)で調べたところ、
(和訳は英語アレルギーの私が訳したので怪しいです。どうぞ以下のリンクから原文を参照して下さい。→リンク

CASRN: 120-72-9

Clinical Effects:       臨床的な影響
0.2.1 SUMMARY OF EXPOSURE 暴露(された場合)の概要
   0.2.1.1 ACUTE EXPOSURE 急性暴露
     A)  A SPECIFIC REVIEW on the clinical effects and treatment
         of individuals exposed to this agent HAS NOT YET BEEN
         PREPARED. The following pertains to the GENERAL
         EVALUATION and TREATMENT of individuals exposed to
         potentially toxic chemicals.
     B)  GENERAL EVALUATION - 一般的な評価
      1)  Exposed individuals should have a careful, thorough
          medical history and physical examination performed,
          looking for any abnormalities. Exposure to chemicals 強い臭気暴露は、頭痛、めまい、
          with a strong odor often results in such nonspecific 脱力感、吐き気など非特異的症状
          symptoms as headache, dizziness, weakness, and nausea. となる。
     C)  IRRITATION - 刺激性
      1)  Many chemicals cause irritation of the eyes, skin, and 多くの化学物質は目、皮膚、気道
          respiratory tract. In severe cases respiratory tract の炎症を引き起こす。重症の場合に
          irritation can progress to ARDS/acute lung injury, は気道刺激はARDS/急性肺損傷に
          which may be delayed in onset for up to 24 to 72 hours 進行する場合が有り、時として
          in some cases.                           24-72時間遅れて発症する。
      2)  Irritation or burns of the esophagus or 
          gastrointestinal tract are also possible if caustic or
          irritant chemicals are ingested.
     D)  HYPERSENSITIVITY - 過敏症
      1)  A number of chemical agents produce an allergic 多くの化学物資は過敏性皮膚炎や
          hypersensitivity dermatitis or asthma with 喘息、慢性暴露では気管支けいれんと喘息
          bronchospasm and wheezing with chronic exposure. を起こす。

Laboratory:
A)  A number of chemicals produce abnormalities of the 多くの化学物質は造血系、肝臓、腎臓
       hematopoietic system, liver, and kidneys. Monitoring に障害を引き起こす。
       complete blood count, urinalysis, and liver and kidney
       function tests is suggested for patients with significant
       exposure.
   B)  If respiratory tract irritation or respiratory depression
       is evident, monitor arterial blood gases, chest x-ray,
       and pulmonary function tests.


 上記は化学物質一般への暴露の影響ですが、動物実験ではインドールは膀胱がんの発生率を高めるとも書かれています。
Non-Human Toxicity Excerpts:

 ...INDOLE...ENHANCE/S/ INCIDENCE OF BLADDER CANCER IN CERTAIN...DEFINED SITUATIONS. ...RATS FED 2-FAA IN DIET WITH...0.8 OR 1.6% INDOLE...DEVELOPED BLADDER TUMORS WHEREAS THOSE FED 2-FAA ALONE DID NOT. ... IN HAMSTERS, INDOLE...& 2-FAA /2-ACETYLAMINOFLUORENE/ GAVE SLIGHTLY MORE BLADDER TUMORS THAN DID 2-FAA BY ITSELF.

[Searle, C. E. (ed.). Chemical Carcinogens. ACS Monograph 173. Washington, DC: American Chemical Society, 1976., p. 130] **PEER REVIEWED** 

 私は医学、化学については全くの素人で良くは理解できませんが、一つ明らかになったインドールという物質だけでも発がんの危険と過敏症を誘発する危険が有ることが分かりました。
 最近は50種類ものこれらの香料原料を使用しているのをPRしている製品も有ります。臭いのきつい柔軟剤を使用した人が追い越しざまに凄まじい臭いを残して、姿が見えなくなってもずっと登山道に残っていると、脇道に逃げてずっと臭いが消えるのを待つしか手が有りません。また、最近は花の匂いも感じなくなる活性炭マスクをしていても、嫌になるほど感じてしまう程強い臭いを発する柔軟剤人間が溢れています。

2015年10月4日日曜日

複視(物がダブって見える)の原因はやはり合成香料アレルギーか?環境医学外来を予約

 自宅から50m位の所に、強い雨でない限り24時間干す洗濯物が有り、風向きによっては我が家が24時間柔軟剤の発生ガスに暴露されていることが分かりました。そこで、自宅に居て窓を閉めていても、ずっと活性炭マスクを付ける生活を1週間近く続けてみました。すると、複視がほとんど気にならなくなり、遠くの車のナンバープレートも読める様になってきました。やはり、低濃度の臭いを感じない程の柔軟剤から発生するガスが影響していました。2015.10.11追記

<緑内障のチェック>
 昨年の人間ドック受診結果で緑内障の恐れが有るということで、地元で一番大きな総合病院の眼科を受診しました。眼圧とか網膜の断層撮影、視野チェックを受けて緑内障は大丈夫でしたが、経過観察で半年後にもう一度受診して下さいとのことでした。

 その時に複視の相談もしましたが、話を聞いてくれるだけで、特に複視の検査は有りませんでした。まあ一応視力が出ていたのと、眼科的に異状が無いので、そうされたのかもしれませんが、視力検査の時に気になったのが、小さなΩ(下向きのC)は良く見えるが、大きなCが見えない事に気が付きました。私の複視は片目でも発生し、上下にダブって見えるのが特徴です。遠くの物も少しダブりますが、近くの物の時にひどい。ひどい時は、キーボードでEの真ん中の横棒とゴーストのEの一番上の横棒が重なる位です。

<複視の検査を追加>
 半年後のチェックの時は、一番ベテランの医師と検査技師が担当の時を狙って受診しました。そして、診察前の目の検査で、一通りの検査を行い、視力は矯正しても1.0がやっとでした。この時もまだ複視が消えてない状況でしたので、複視の症状を訴えました。

 この時は、緑内障のチェックの後に複視もチェックしてくれて、測定結果でも複視が出ていて合成香料アレルギーである旨が伝えてあったので、やはりアレルギー科か神経内科を受診する様にとのことでした。最後にもう一度念押しで確認しましたが、眼科のチェックでは異状が無いとのことでした。眼底三次元画像解析も受けました。

この時受けた複視検査(診療明細書より)
眼筋機能精密検査・・・主に両眼性複視の検査でヘスコージオメーターと言うらしい
輻輳検査・・・近くの物を見るとき、目が内に寄る運動。鞭打ち症や脳の病変で異状が出るらしい

 有機溶剤の慢性効果(薬物乱用:シンナー、トルエン等)でも同じ症状が出るので、同じ仲間の合成香料も濃度が高く吸う時間が長いと問題ではないでしょうか。

 千葉県警察の薬物乱用防止教室に有機溶剤の害が詳しく出ています。→リンク

<人間ドックのオプション検査でチェックできないか>
 人間ドックで化学物質過敏症や合成香料アレルギー/慢性有機溶剤中毒のチェックもオプションで出来ないか相談しましたが、ハウスダストのアレルギー検査はやっているが、化学物質関係はこの病院ではやっていないそうでした。

 毎日の様に近所の洗濯物から合成香料を強制的に吸わされているので、その原材料のトルエン等の代謝物が血液や尿から検出できないか考えた訳です。

<北里研究所病院 環境医学外来(アレルギー科)を予約>
 私は2007年に産業医に面談をして、症状を詳細に話して、合成香料アレルギーで微量でも症状が出ると言われました。しかし、最近症状の出方がひどくなってきた(香料がきつくなってきたのかもしれないが)ので、きちんと化学物質過敏症の診察を受けてみようと、病院を予約することにしました。

 最初にそよかぜクリニックに電話しましたが、診察日でなくても予約は出来ると病院検索で出てましたがつながりません。

 次に、北里研究所病院に電話して、予約できましたが、一番早いのが半年後でした。10時の予約ですが、8時半までに健康保険証を持って来る様にとのことでした。実は電話したのが受付時間外でしたが、親切に対応してくれました。一応あとから注意されましたが。
 この病院は、ウォーキング大会の時に前を通った覚えが有り、何となくイメージが残っていました。

 半年後ですが、診察結果をお知らせします。