このイソシアネートという物質は、米国の職場では1ppb以下(1ppmの千分の一以下)に抑えないと職業病になる人が増える事で恐れられているアレルギー物質です。そして一旦アレルギーを発症した人は、ごく微量でも症状が出るので接触を避けなければならないとされています。米国の職場では2016年に許容濃度が5ppbから1ppbに厳しくなりましたが、日本ではまだ5ppbのままです。 許容濃度を1ppbに下げた理由は喘息、肺機能、眼刺激で、以前の基準5ppbでは呼吸器、感作とされています。
また、動物実験で発がん性が確認されており、人でも発がん性を示す可能性がある。とされています。詳しくは以下リンクのWHO国際化学物質安全性カード(イソシアネートの中の一般的なトルエンジイソシアネート)を参照
http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0339c.html
今回試験に使用した消臭スプレーは、「赤ちゃんにも安心、香料無添加。皮膚科医監修のもと、肌テスト済み」の表示が有り、赤ちゃんや小さなお子さんが居るお母さんは買いたくなる物です。
我が家に有ったのはいつ買ったのか妻は覚えていないそうですが、娘の里帰り出産が有ったので、その時に無香料なら大丈夫だろうと買ったのと推測されます。しかし、外で試しにスプレーした時に風が強くて少し吸い込んでしまった様で、私はその後喉がおかしくなり、夜中に頭痛がして目が覚めました。
長くなるので、最初に結果のまとめと測定時の写真です。
スプレーして直ぐはイソシアネートは検出されません。次の日は、体温程度にヘアードライヤーの低温モードて温めてから布を振ると0.9ppb出ました。
ところが、スプレーして4日後には、写真の測定条件で室温で振るだけでMAX4.1ppbものイソシアネートが発生しました。
<結果のまとめと測定時の写真>
2/10 13:30 10回スプレー後測定ゼロ
2/11 13:31 加温後振るとMAX0.9ppb 2分14秒間検出された
2/14 10:45 17℃で振るとMAX4.1ppb 6分間検出された(下の写真参照)
2/16 18:33 18℃で振るとMAX3.3ppb 3分+2分+3分(放置)計8分間検出
2/18 17:30 全く出ず。再度10回スプレー後乾かしておく。
*継続時間に注目。布巾を振ってイソシアネートが出るのを確認したらそのまま放置しています。イソシアネートは直ぐに消滅すると言われていますが、実際測定してみるとここでは最長6分間継続して存在します。
以下は2/14測定時の写真
そっと測ると出ない |
2月10日に無香料の消臭剤をスプレーした布巾を測定。
刺激を与えない様にそっと測るとイソシアネートは出ない。
手で振ると出始め |
ビニール袋に手を入れて軽く振ると出始める。
有毒ガス検知器SPM Flexの画面が赤くなりアラームがけたたましく鳴る(アラーム1状態で1ppbを越えている)。
手を離して放置してもどんどん上昇 |
手を離して放置していてもどんどん値が上昇し、MAX4.1ppbを記録。アラーム2の2ppbを越えている。
<測定データ>
有毒ガス検知器 SPM Flexからダウンロードしたデータをグラフ化したものです。横軸の目盛は均等ではありませんので注意して下さい。アラーム状態では測定点が多くなります。
2/11(日)の測定データ
2/14(水)の測定データ
2/16(金)の測定データ
TVOC(総揮発性有機化合物)も含めたグラフ
子供の活動は活発です。このスプレーをシューとやったソファーやベッドの上で子供が暴れたらどうなるでしょうか?直ぐは何とも無いかもしれませんが、一旦アレルギーになると、どんなに微量でも症状が出てしまうと言われています。
そして、私が診察を受けた専門医の話では、現在のところこの物質によるアレルギーかどうか確立した検査法は無く、有効的な治療法も無いそうです。原因物質を回避するしか確実な方法は無いそうです。
(2/2)に続く
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