2021年10月29日金曜日

電車に乗って柔軟剤臭くなったズボンに付着した物

 電車に乗ると体中が柔軟剤臭くなり、咳や頭痛、ひどいだるさを感じたりします。ひどい時は帰ってきて1時間位力が抜けて動けなかった事が有ります。そんな訳で、できるだけ電車での外出は避けていますが、どうしても本人が行かなければならない事になり(登山靴を買う為)、空いている時間帯に各駅停車の空いた列車で出掛けました。

  帰ってきて部屋に入ると身体が柔軟剤臭いので、直ぐにズボンと上着を着替えました。ひどい時は下着まで臭くなりますが、今日はそれ程でも有りませんでした。しかし、その後動くとまだ柔軟剤の臭いがしました。風呂に入って全部着替えてやっと臭わなくなりました。

 症状は後から少し咳が出て、体がだるく両下肢がかゆくなりました。電車に乗っている時は目に違和感を感じました。後でひどい複視にならなければ良いのですが。

 今日は黒いズボンをはいて行ったので、顕微鏡で見ることが出来、どんな物が付着しているか直接観察してみる事にします。固定がうまく出来ないので、ピント合わせが大変です。よく息を止めてと言われますが、それでもダメで、ズボンを押さえる力を加減してピントの合う所を探し、素早くシャッターを切り(マウスをクリック)します。

 最初は良く見られる付着物です。顕微鏡の光学倍率は全て1,000倍です。


















 こちらはは中央部をPCで拡大したものです。ほぼ透明なゼリー状の様な物の中に小さな粒々(数㎛~1㎛以下)が入っています。中の粒々が周りの繊維にくっついている様にも見えます。

















 次も同じ様なもので、大きな塊が繊維をまたいでべっとりとくっついています。


















 拡大すると、やはり中に小さな粒々が良く見えます。

















 こちらは破裂して左を向いた骸骨の様な形の物です。頭の所から液体の様な物を出している様に見えます。


















 拡大するとこの様に、破裂したマイクロカプセルの左半分が繊維にくっついた物でしょうか。頭から液体の様な物と粒々が出ているのが見えます。電車の椅子に座ると、他人の香料マイクロカプセルがこの様に付着し臭いが付いてしまいます。知らないうちに衣類が汚されてしまっています。

















2021年10月16日土曜日

スポーツジム帰りの柔軟剤臭で臭くなったTシャツからイソシアネート発生

2021年10月13日(水)

 スポーツジム帰りの妻が入ったトイレに続いて入ると、きつい柔軟剤臭がして目にしみました。我が家では石鹸洗剤しか使っておらず、スポーツジムで柔軟剤使用の人の香りのマイクロカプセルが椅子等に付着し、それを貰ってきた様です

 この状態で近くを通ると、咳が出たり頭痛がしたりするので直ぐに着替えて貰っています脱いだTシャツやズボンから混ざり合った気持悪い柔軟剤臭がします

 トイレに入った時に目にしみたので、炎症性のガスが発生している可能性が有るので、脱いだTシャツとズボンからイソシアネートやホルムアルデヒドが出ないかチェックしてみます。自分が暴露されるのを防ぐために、ゴミ捨て用のポリエチレン袋を被せます。


<測定準備>

ブランクチェックOK
Tシャツを入れたところ


























使用測定器

①イソシアネート

       米国 Honeywell社製    SPM Flex    呈色反応テープ光電光度法

       ( ACGIH 米国産業衛生専門家会議でイソシアネートの現場測定器として紹介)

②HCHO ホルムアルデヒド

        英国 Elitech(UK)Limited製    Temtop M2000  非分散型赤外分光法

③PM2.5,TVOC等
        米国    NotAnotherOne Inc.製    AtmotubePRO    PM2.5はレーザー散乱方式



<測定中の動画(早送り)>

https://www.youtube.com/watch?v=diBdvK7fMJU



<イソシアネート測定結果>

Tシャツ     1回目刺激 0.5ppb max

                2回目刺激 0.7ppb max

                3回目刺激 7.4ppb max→劣化により盛んにカプセルが破裂したか?

            

ズボン       刺激しても出ない(柔軟剤臭はする)

*HCHO ホルムアルデヒドは全体を通じて出なかった。

*PM2.5等の微粒子も変化無かった。

ご注意:マイクロカプセルはメーカーにより構造が大きく異なります。また香料との相性でカプセル材を変えている可能性が有り、これは一例と考えて下さい。刺激でPM2.5が大量に発生する物も経験しています。

<測定データグラフ>






















2021年10月13日水曜日

室内や外気で検出されるイソシアネートの分析詳細:TDIやHDIが主原因ではなかった

 有毒ガス検知器(呈色反応でイソシアネート基に反応)で測定すると、我が家の外気ではMAX2ppb程度のイソシアネート微量のシアン化水素(青酸ガス)が検出されました。また、電車の地下区間や地下鉄のホーム、地下の乗換通路、混雑した歩道等でも米国の職業病予防ACGIHの基準1ppbを上回る値が検出されます。

 イソシアネートはイソシアネート基を含むグループの総称で、色々な種類が有ります。有毒ガス検知器の検知可能な例を見ても、以下の様な種類が有ります。

 















 しかし、有毒ガス検知器で数ppbを検知している時でも、TDI、MDIで反応するイソシアネートバッジでは以下の様に全く反応が有りませんでした。

暴露前(左)と暴露後(右)

 一般的なTDI、MDIには反応無し。










 その後、或る研究機関で高速液体クロマトグラフで分析して貰う機会が有りましたので、その結果をお知らせします。

イソシアネート成分の分析方法

サンプラー(ジブチルアミン)に定量ポンプで空気を通し反応・安定化

アセトニトリルで抽出

LC-MS/MSでイソシアネート11成分を分析

(精度良く超高感度で11種類のイソシアネートを分析できる)


分析結果



ICAイソシアン酸が一番多く検出されました。

12/14の外気ピークでppbに換算すると0.48ppbになります。

室内、外気共にかなりの値で検出されています。

なお、有毒ガス検知器の検出可能ガスリストにICAは有りませんが、日本の代理店に確認したところ、検量線は持っていないが検出可能との事でした。



MIC イソシアン酸メチル

外気にわずかに存在しますが、室内は低い値か未検出です。

用途:殺菌剤、防かび剤、防汚剤 殺虫剤、防虫剤


インド、ボパールの化学工場で漏洩した。MICガスは風に乗って市街地に拡がり、3,000人以上の死者と35万人もの被災者を出した。

(失敗知識データベースより)




PIC ポリイソシアネート

用途:塗料、接着剤の硬化剤やウレタン樹脂の原料

外気でのみ微量に検出されています。









PHI:フェニルイソシアネート

用途:?


未検出又は検出限度以下です。







HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート

用途:塗料用イソシアネート硬化剤

未検出又は検出限度以下です。

今年の人間ドックでTDI,MDI,HDIのIge抗体の検査を受けましたが、どれも陰性で、この結果と一致しています。



イソシアネートとイソシアン酸との測定値比較

これは我が家では有りませんが、屋外でイソシアネートを2種類の測定方式で測定し比較した物です。

<茶色>SPM Flexで測定

イソシアネート基(色々なイソシアネート類)に呈色反応で反応したものを計測

<青色>

LC-MS/MSでイソシアネート11成分を分析し、桁違いに大きかったイソシアン酸のみをグラフにした。11成分以外は不明。


<両者の比較から>

分析可能な11成分以外の成分が大量に有ると思われる。

2021年10月4日月曜日

歯医者帰りの妻を車に乗せると:移香の衣類から大量の猛毒イソシアネートが発生

 2021.10.01(金)

 台風16号の影響で風雨が強く、歯医者へ車での送迎を妻に頼まれました。

 行く時は何事も無かったのですが、帰りに自宅前に着いて、妻が急いで車を降りた瞬間、目にしみて気管支に違和感を感じました。油断して今回は活性炭のマスクをしていなかったのですが、その時臭いは感じませんでした。

 その後目が痛いので、急いでうがい、目洗い、顔洗いをしました。着ていた上着とズボンは直ぐに脱いで着替えて貰いましたが、鼻を近づけるときつい柔軟剤臭がして移香した事が分かります。

 夕方準備が出来たので、洗濯籠に有った脱いだ上着とズボンを測定してみる事にしました。


測定の様子(上着の測定中)


 上着は動かしてもイソシアネートは出ませんでした。

 HCHO ホルムアルデヒドも0.032㎎/㎥で変化有りませんでした。













しかし、ズボンと入れ替えると・・・


 入れた直ぐはゼロでしたが、あっという間に上昇を始め、max6ppbにまで達しました。

 ホルムアルデヒドも少し上昇し、0.059㎎/㎥になりました。

 値が落ちてきても、動かして刺激を与えるとまた上昇し、かなりの時間継続します。










 測定データをグラフにすると以下のようになり、アレルギーを発症する猛毒のイソシアネートがピークで6ppbも出ることが分かります。

 但し、これは自分がもろに吸い込んで危険な状態にならないように、ポリエチレンの袋を掛けて実験しています。誤差要因としては、袋で拡散しないプラス要因と、袋に吸着されるマイナス要因が考えられると思います。

 イソシアネートの発生は37分間続き、その後はゼロ(測定限界0.4ppb未満)となり、ズボンを動かしてももう出ませんでした。(今回は行いませんが、過去に数日放置したり、刺激方法を加湿・加温にすると出た経験が有ります)
















実験中の動画(4倍早送り)



 これは或る特定製品の特性かも知れませんが、柔軟剤等の香りの強い製品使用の人が椅子に座った後で、そこに未使用者が座ると移香し、動かすと危険な量のイソシアネートが発生する事が分かりました。

2021年10月2日土曜日

大きなマイクロカプセルは肉眼でも見える

 昨日、洗濯物を畳んでいると、畳の上にキラリと光る点が見えました。鋭い光で顔を少しずらすと見えなくなってしまいます。見失わないように、付箋とシャープペンで位置が分かるようにしました。

 この様な光る物は2018年に手術で入院していた時も見られました。感染症対策が行き届いた病院の中でも見られました。

 太陽光やLED照明の様なスポット光だと良く見えます。今回、色々な方法で撮影して見る事にしました。顕微鏡だと平面的にしか見えないので、デジカメで限界まで解像度を上げて撮影してみます。


1.スマホで撮影(右はデジタルズームで拡大)

 接写機能の無いスマホでは肉眼と同じ光る点にしか写りません。

















2.デジカメ(一眼レフ+等倍マクロレンズ)、更にエクステンションチューブ装着

 次にデジカメの一眼レフに等倍マクロレンズを付けて、一番接近して撮影して見ます。

下の写真は後程出るエクステンションチューブを装着した所です。











 そのままだと明るすぎて潰れてしまうので、露出補正をして形状が見えるようにします。等倍撮影でそのまま見るとこんな感じで点にしか見えません。シャープペンの先と大きさを比べて下さい。



















 次に上の画像をPCで拡大すると、形状が分かるようになりました。割れ目が確認出来ます。



 更にエクステンションチューブを装着して接近して撮影すると中の物がはっきり見えてきます。中に粒々が有るのが見えてきます。


















3.顕微鏡で撮影(上の物をひっくり返して見ています。両面テープを押し付けて採取した)

 電子顕微鏡用の導電両面テープを押し付けて、採取して顕微鏡で見てみます。今度は裏から見ている事になります。こちらは割れ目が見えません。しかし、400倍でも中に粒々がびっしりと詰まっているのが分かります。

 メーカーにより特許の関係で構造が全く異なります。この様な大きなカプセルを作れるのはあのメーカーです(非公開)。

顕微鏡400倍


















 倍率を上げて1000倍で見てみます。色々な大きさの粒や塊が見えます。小さな粒は1㎛以下の物も有り、光学顕微鏡ではぼんやりとした点にしか見えません。これらはPM2.5やPM1.0と呼ばれる物で、吸い込むと肺の奥深くにまで入って、更には血液中にまで入り込むと言われています。

 画面を拡大して見られる方は、ぜひ拡大してご覧ください。

顕微鏡1,000倍 中央底にピント























 次にカプセルの壁の部分にピントを合わせてみました。層の様になっているのが見えます

顕微鏡1,000倍 殻の部分にピント、明るさ絞る




















 以前に窓を開けていた頃は、この様な光る点が畳のあちこちに落ちていました。今は窓を開けられないのでたまにしか見つかりませんが、近所から飛んで来て洗濯物にくっついてきた物か、歯医者へ行った妻にくっついてきたのが落ちたものと思われます。

 歯医者でくっついたマイクロカプセルから高濃度のイソシアネートが出る実験動画を撮りましたので公開する予定です。

換気すると・・・空気が汚れる!

  玄関の外とPC作業する部屋に微粒子とVOCの測定器を置いて連続測定しています。PC作業の部屋の建物の反対側に台所が有ります。

 ガスを使う為に台所の換気扇を回して換気をすると、建物反対側の部屋にもわずかな隙間から(換気口を閉じても隙間が有る)PM2.5が入ってきています。

<外気の測定>玄関の外側

 9日はPM2.5がやや高く、ピークでWHOの基準を越えている。

 PM2.5を収集して顕微鏡で観察すると、ほとんどがマイクロカプセルや破裂したかけらです。
















 季節や日による変動が大きい。2020年に2階ベランダで測定した結果は、2月から4月頃が多くなる。

PM10(PM2.5は隠れているので下のグラフ参照)















PM2.5が隠れているのでPM2.5のみを表示













 PM10,PM2.5共に冬から春にかけて値が大きくなっている。日照時間との関連か?

 微粒子を収取して顕微鏡で観察すると、花粉や黄砂も見られる時があるが、ほとんどをマイクロカプセルやその破片、中から放出された極小のカプセル(数㎛~1㎛以下)がほとんどである。


<室内の測定>

・測定している部屋の換気口は柔軟剤臭が入ってくるので常時閉じている。

・風呂場とトイレの窓は開けている。

・建物反対側に有る台所の換気口のみガスを使うので酸欠防止の為に開けている。

















 換気の為に窓を開けたり、台所でガスを使って換気したり、風呂の後で乾燥の為に換気すると外気から微粒子が侵入する(換気にならず空気を汚している)