一番香りの強い柔軟剤は各メーカーが以下の様に香りの出るのをPRしています。
・動きに反応
・わずかな水分・汗に反応
・体温を感じて香る
・カプセルがはじけるたびに香りが12週間続く(累積で溜まる)
これらの条件で、動いて汗をかいて体温も上がる三拍子そろうのが登山の時です。
実際、登山ですれ違う人の柔軟剤臭はすさまじく、普段スポーツジムで柔軟剤の臭いをたっぷり貰ってきても平気な妻も、「今すれ違った人はすごい臭い」と言います。
また、こんな時は追越されて数分経っても臭いがずっと消えません。谷間などでは10分位続く事も有ったり、人影はないのに臭いだけがしたりします。
これらの柔軟剤や洗剤の評価が何度も専門家により行われていますが、いずれも1回の洗濯のみで静かに干して発生する化学物質を測定するというものです。
これでは、一番化学物質が出ない条件での測定ばかりです。メーカーが言っている様にマイクロカプセルの破壊を伴う条件で、また繰り返し洗濯をした物で評価する必要が有ります。1回洗濯してその衣類は捨てますか?
NIH(National Library of Medicine)の以下の文書にメラミン樹脂のマイクロカプセルを長時間放置した後の放出や外力を与えた時の放出特性が詳しく記載されています。
これを見ると、一般に行われている評価がいかに実際の被害とかけ離れているのか理解できるでしょう。但し、これも繰り返し洗濯してカプセルが劣化した状態の評価が行われていません。
では、実際の登山での状況をお知らせします。
計測結果は、柔軟剤臭の人が近くに居たり、人が集まる所は僅かにPM2.5がわずかに上昇しています。このわずかな量で症状が出るという事は、かなり毒性の強い物質が関係しているか、濃度100%の液体(カプセル自体)を吸い込んでいるのではないでしょうか?
登山開始から終了までに収集した微粒子をPCマイクロスコープで見てみました。
上の写真は、大きなカプセルが破裂して中からごく小さな粒々カプセルが液体の様な物と一緒に出ています。香りの強さは表面積に関係するので、この様なごく小さな粒の中に香料を入れれば何十倍もの強力な香りを出す事が可能になります。
繰り返し洗濯をした繊維は右の写真の様にべっとりと小さなカプセルが厚く付着しています。
私はすれ違っただけで咳が出たり、頭痛、目に沁みてひどいと目が開けられなくなった事も有ります。また、ひどい疲れや眠気(と言うより麻酔の様な)症状や足がつったりするのが数時間遅れて出る事も有り、帰りの車運転中に路肩に緊急停車して休んだことも有ります。
専門家の実態に即した評価で、原因の究明が進む事を期待しています。